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書き込み者の「2chのどこかに貴様等に関する重大な情報を書きこんでやった」は、どのスレッドであるのか不明である。 書き込み内容はガセリークであった可能性が高い。 また、「先輩はいい人だ」以降の書き込みは確認されていない。 220 名前: 少年法により名無し [sage] 投稿日: 2007/09/24(月) 17 37 50 0 加害者どもに眠れぬ夜を過ごさせるため2chのどこかに 貴様等に関する重大な情報を書きこんでやったぞ。 誰かに見つかる前に削除依頼出さないと大変な事になるんじゃないか? 頑張って見つけろよw 222 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/24(月) 17 41 27 0 220 お金あげるから教えて?☆ 770 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 20 09 29 0 764 222 それもただの精液じゃないから悪質だ。大体こんな感じ。 被害者・・・・神戸大学マジ行ける成績で生徒会長立候補出来る軽音ボーカル。後輩談・あの明るい先輩が自殺ア リエナイ。 最初の逮捕者・・・・・高二時点では被害者と成績争い一緒に生徒会立候補したライバル。 こいつに、被害者の弁当に射精させた。DQN軍団は命じた。 『お前、この写真でチンポ立てて射精しろや』 その写真は被害者の写真、出会い系を使った非常に悪質ないたずら写真、 と新聞で報道されたそのもの。 被害者両親が共働きなので昼間家に上がりこんだDQN達が被害者の下半身の体毛を 剃って被害者自宅の住所、実名、携帯メール入りでホモ売春を持ちかける為に さらした写真。 775 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 20 24 15 0 ピカァはケツウラが怖かった。廊下でフットサルをしながら壁をへこまそうが ガラスを割ろうが何のお咎めもなしの滝川の教師陣は生徒を護るつもりが そもそもないし、 、廊下で肩が触れただけで、無抵抗なひ弱いオタク生徒にのみ全力パンチを顔面に 叩き込み大出血(洗面器一杯位の面積の血が出た)させる、 自分より弱い相手には世界最強のこのサル顔が怖かった。 その横にはこのサル顔のキツネに、上手く操られるトラもいた。 時速143Kmの球を投げる180cm、滝川始まって以来の甲子園出場を 叶える理事会校長期待の星 堤・毛(ていもう)だ。 (学園モノではこういう奴は、止める役じゃねーかよ・・・) クラスの皆が心のうちでツッコむ脳味噌筋肉君だ。 彼の知性には皆が度肝を抜かれる。 初手から悪人ではないが、サルキツネにうまくのせられ、おだてられ、 気が付いたら法に触れる行為をいくつもやって しまい前科物という、 暴力団等によくいる野球ドロップアウターの卵だ。 とはいえ、他のクラスに乗り込んで暴れることもしばしばある、 理由をつけたら凶暴性を発揮する奴ではある。 野球部は夜練習の照明代だけで毎日何万円もつかって許される高校の別格王子だ。 とくに今年は、堤毛の存在によって、切山校長が大興奮していた。 「君は滝川第二(母体一緒の別高校。常に校長が比較される査定ライバル)をさしおいて この私を、違、わが校を甲子園に連れて行くのだ!」「ザス。」 とりあえずこいつを味方につければ滝川じゃ王様だ。 778 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 20 29 34 0 このDQNグループは、滝川の進学実績を構成する ひ弱い連中の多いクラスを狙って大声で威嚇し、日常殴りつけている。 他人の首が折れるくらい『タッチだうーん』とどやしつけておいて 相手が抵抗すると「あ?ジョーダンやろが!切れんぞゴルァダヴォ!」の 大学アメフト推薦決定済みの嫌摩河も怖かった。 連中は弱い子を見つけては球技のボールのように思いっきりなぶる。 それは柔道部や少林寺や空手部の連中とは完全に異質の怖さだった。 加えて連中が凶悪になってきた事情があった。それは金だ。 高二ごろから女が出来た連中は、関西槍万が基本的にブランド物を身に着け テレビに出てくるホストみたいな髪とピアス、格好をしたヤンキーを 「イケメン」と定義する。ホステスみたいな格好をした女を「美女」と定義する おっさんの性別逆バージョンだ。だからイケメンを維持するには どんなことをしても金が必要だった。だが、カツアゲは無理だった。 三宮でそんなことをしようものなら、なまじ坊ちゃん学校のチャラ男で 顔を売ってる分、ムラ高等の本当に気合の入った連中に、まともに殺される。 滝川DQNsは、無抵抗の相手にはベラボウに強いが、 強い奴には無茶苦茶に弱いという特性だ。 とにかくハートが弱く対等な喧嘩は一切しないのだ。 身体能力なら実は堤毛は県内最強クラスだろうが基本的に高校球児だ。 外部でカツアゲは無理。東京や大阪、名古屋や福岡の リアルイケメン不良のように、女に貢いでもらえるほどのスペックも無い。 悪事は内側へ内側へ向かった。 782 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 20 34 11 0 ピカァは「せやなwおもろい。俺射精やるわ。」 「やりよった!お前ら親友やったんちゃうんか!」 「でや、ライバルに勝った感想は」 勝つもなにも無い。すでに被害者は、四月から 全く勉強など出来る状態ではなかった。もう勝負はないのだ。 「あいつの成績からなにから、全部目茶目茶にしてやるんや」 「理由?そんなもんあるかィ!弱い奴を廃人にすることで俺らの強さを 周りに見セルンはセオリーやんけ。廊下フットサルで壁穴空けて ガラス割るのも一緒や。まともにいったら勝てん カクトウギとかやってる奴らをコレでびびらスンや。せやないと 二千人もおる学校で、睨み効かんやろが!」 「それに、あいつ半キチガイにして売春さしたら、どうなると思う? ホモ少年て、一ヶ月に100万円くらい行くらしいぞ?夏休みまでにそこへ、な?」 784 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 20 36 11 0 スパルタ父親に幼児から仕込まれた野球、勉強、女、いろんなもので挫折してる ケツウラの歪んだサル顔がさらに歪む。 どうも笑顔のようだ。 (やっぱり!!!)ピカァの全身に鳥肌が立つ。 「焼きそばパン買うて来い!いうたやろがぃ!」「でもカツサンドって・・・」 「お前またウソついたな!はい、罰金加算!」この調子でバイトまで強要し 放課後も家に入り浸られて、勉強できる受験生がいるはずが無い。 さいごの抵抗心は、両親がいない間に上がりこんだ筋肉DQN軍団が 「お前のかわいい妹、無事で卒業できるとええな」と脅して奪ったという。 この連中は、脅すとき相手の家へ複数で直接押しかける。 それが毎度のことだという事実があった。 もし抵抗でもしたら、俺の家にでもこいつらは来る。ピカァはマジでビビった。 797 名前: 少年法により名無し [sage] 投稿日: 2007/09/25(火) 21 00 19 0 スパルタ父親に幼児から仕込まれた野球、勉強、女、いろんなもので挫折してる ケツウラの歪んだサル顔がさらに歪む。 どうも笑顔のようだ。 (やっぱり!!!)ピカァの全身に鳥肌が立つ。 「焼きそばパン買うて来い!いうたやろがぃ!」「でもカツサンドって・・・」 「お前またウソついたな!はい、罰金加算!」この調子でバイトまで強要し 放課後も家に入り浸られて、勉強できる受験生がいるはずが無い。 さいごの抵抗心は、両親がいない間に上がりこんだ筋肉DQN軍団が 「お前のかわいい妹、無事で卒業できるとええな」と脅して奪ったという。 この連中は、脅すとき相手の家へ複数で直接押しかける。 それが毎度のことだという事実があった。 もし抵抗でもしたら、俺の家にでもこいつらは来る。ピカァはマジでビビった。 テメェは,泣いたっても許さなぇぇ!!!!!!!! 805 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 21 18 03 0 高校生男子が同級生に命じられて元親友の、母親の手作り弁当に射精する。 しかも、その友人が全裸で撮られたホモ風写真を握って。 このハードルの高さは、同級生に命じられて母親手作りの弁当に大便するに等しい。 ピカァも既に廃人にされていたといえる。 俺ら捕まりたくないからお前が回収せーや。でないと・・・・ ピカァは思った。(・・・・・俺こそが、本当の人間の屑だ・・・・・) 半分自棄になったピカァは、そのストレスをしかし、お人よしの被害者のみに向けた。 被害者が幼少からのお年玉等を含めた貯金を、とっくに全額使い果たしていたのは知っていたし 介護の仕事をしながらも子供達に手作りの弁当を欠かさない彼の母親のことも二年の時から知っていた。 かわいがっているずーっと年下のとてもかわいい妹のことも知っていた。 その家にDQN連中と上がりこんでいたのだ。 その被害者に、何十回も「カネをだせ!お前どうなるかわからんぞ!」とメールした。 820 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 21 32 22 0 被害者は自殺した。 午後の授業はとりやめになり、DQN連中は三時間後にはカラオケボックスで警察の捜査対策会議を急遽スタートした。 堤毛は『俺の甲子園が!』とビビりまくって年長情婦まで呼んだが、方針はシンプルだった。 とにかく作戦はシンプルに。『知らぬ、存ぜぬ、遊びだった』でとおすことだった。 カネは受け取ってない、恐喝は冗談だったで済ますことだった。 オドシ文句に関しては、一切合財「あいつ(被害者)が嘘ついたんちゃいますか!」で済ますことだった。 誰かが落ちても「奴だけがやった。嘘ついたんちゃいますか!」で逃げ切ることだった。 で、裏切り者は5年後でも10年後でも、どんなことしても復讐するからな!と互いにカマシた。 甲子園の掛かった堤毛を、退職金かかった担任を護ったろうやないか!な? (またそれかよお前・・・・)皆がそう思ったのだが、尻裏は全員で一番の小悪党だ。 実際その路線が、学校も仲間も暗黙の了解で最強にまとまるのは自明だった。 829 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 21 37 53 0 取材、調査、警察の捜査に関しては、基本は『逆切れ』の方針もこのとき決定した。 『俺はとりあえず毎日真面目にやっとるという雰囲気のブログ書くわ。 無関係路線で。嘘ばっかりの。おまえらもそうせい。少年犯罪のキホンに忠実に(ワラ 自信なかったら事件はスルーして ひたすら日常を日常で書くことや。」 『やっぱり人殺したあとは自分が幸せに生きてこそ完璧やろが(ケラケラ。俺そう書くわ」 さらに、尻裏は予防策を張った。眠れないからと、精神科を受診したのだ。 リタやハルをもらえるかもしれないし、いざとなったらこの受信暦が 保身に役立つかもしれないという作戦だ。 さ らに『俺は精神科かよっとるから、お前らぶっ殺しても楽勝やぞ』という オドシ文句を造るためだ。 九月の誕生日で18歳になったが故に、少年法が身から離れた境遇では、保身はマジ最優先だった。 886 名前: 少年法により名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 22 17 59 0 被害者のお通夜の日に、十歳になったケツウラ弟には、これ以上舐められたくない。 先日も甲子園市内の少年野球大会で優勝したチームに所属する父と弟。 完全プロ志望の弟は、野球を辞めてチンピラになった兄を完全に軽蔑している。 勉強も野球もスゴイお兄ちゃんは、いまや遠い過去の存在だ。 逮捕されたら、今でも家庭でリタイア気味の俺は、完璧に居場所が消滅する。 『闘志無き者は去れ!』そういう家庭だった。 勉強もそれなりにはした。自分の資質では限界までやった。 アタマだってかなりいいほうだと自信はある。 だが高校受験はスポーツと勉強の二兎を追って失敗した。 学がない親父の言うとおりにしたのが根本的な失敗やったと、思う。 バレーは野球で在学中にレギュラーは不可能とわかった自分の もてあました身体能力の行き先としては割と楽しかった。 ジャンプ、アタック、身体能力自体では、バレー部の誰にも負けないからだ。 だが、しょせん途中参加者。バレーという競技に最適化された 『バレー脳』が無かった。野球だったら甲子園。バレーでもインターハイという 成果至上主義の父親からは、実績を無視された。10歳近く歳の離れた弟も残酷だった。 サッカーもさらに困難。暇つぶしでドロップアウターの多いといわれるフットサルに 先輩に誘われて参加した。先輩はいい人だ
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ある日の昼時。 縁側で俺がゆっくりしていると、二匹のゆっくりまりさがやってきた。 一匹は俺が飼っているまりさだ。 近くに住んでいる知人の飼っているまりさとぱちゅりーをうらやましく思い、自分もと飼い始めたのだ。 このまりさは水上まりさを育てている人からもらったもので、どうやら帽子に乗ることが下手なのだと言う。 このままでは野性に返すか食べるしかないと言うことだったので俺が貰い受けたのだ。 「おにーさん、ただいま!ゆっくりしすぎてごめんね!」 「あぁ、おかえり。それと、すこしは反省しろ」 「ゆべっ!」 俺のまりさは昼前に帰ってくるはずだったのだが、その時間はすでに過ぎている。 もう一匹いるところを見ると外で食べてきたのだろう。 しかし、約束をやぶった上に反省の色が見えなかったので足で踏みつける。 「ゆぐぐぐうぐぐうぐ!」 「ゆゆっ! ゆ、ゆっくりやめてあげてね!」 「反省したらなー」 踏みつけられて体を凹ませた飼いまりさを野生のまりさが心配そうに見ている。 ここでは何時もの光景だが、このまりさには刺激が強すぎたようだ。 そろそろいいか。 「そらっ」 「ゆ~、ゆっくり!……ごめんなざいいいいいいい!」 「ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!」 足をどけると元の形に戻ったまりさはすぐに顔を地面に向けた謝りだした。 その光景も異様だったのか、野生のまりさは飼いまりさにゆっくりしてねとしきりに言い続けている。 俺は冷静に飼いまりさが反省しているかを観察する。どうやらちゃんと反省しているようだ。 「……、まぁいいか。次からは気をつけろよ」 「おにーさんありがとね!」 「よかったね!ゆっくりできるね!」 地面に土の付いた飼いまりさの顔を野生のまりさが払ってあげている。 やがて二匹は仲良く庭で遊び始めた。 しばらく眺めていると二匹は帽子から取り出した木の棒で丸を描き始めた。 「ゆっゆっゆ!」 「そこはちょっととおすぎるよ!」 「まりさはへいきだよ! もしかしてとべないの?」 「そ、そんなことないよ! じゃあまりさはここにかくよ!」 「ゆゆっ!?」 丸を描き終わった二匹は丸の端に向かう。 「まずはまりさがいくよ!」 そう言うは野生のまりさ。 野生のまりさは丸をぴょんぴょんと飛んで移っていく。 「ゆっ! ゆっ! ゆゆゆ!」 「ゆ~……」 離れた丸にもぎりぎり届いたようで、飼いまりさはそれを見て悔しそうな顔をしている。 「つぎはまりさのばんだよ!」 こんどは飼いまりさの番のようだ。 俺はそうやって遊ぶ二匹を横になってみていた。 丸に入っていないと野次を飛ばしてやると二匹は面白いように反応してくれる。 やがてそれにも飽きた俺は一緒に遊び始めた。 「丸を描いてそれを飛べればいいんだよな?」 「そうだよ! おにーさんがかいてみてね!」 「よしきた」 俺は丸を描いて行く。 丸の数は多くはないが距離は遠い。 さらに左右に振って描いたのでゆっくりには飛びにくいだろう。 予想通り二匹は丸を描くたび不安そうな顔をしてくれた。 「ゆゆ……おにーさんちょっととおいよ……」 「うーん、俺にはちょうどいいけどなぁ」 「あんなにとおいととどくわけないよ!」 野生のまりさに飛べるな分けないといわれてしまった。 俺は実際に飛べることを見せてやる。 ゆっくりには遠い距離も人間の歩幅ならちょうどいい。 「どうだ?」 「ゆゆぅ……おにーさんすごいね!」 「さすがまりさのおにーさんだよ!」 野生のまりさは驚きを、飼いまりさはうれしそうな顔を見せる。 その様子に満足した俺は今度はゆっくりでも飛びやすいような距離に丸を付け足してやった。 「これならとべるよ!」 「ゆっくりみててね!」 二匹はぴょんぴょんと飛び跳ねていく。 それからも二匹はさまざまな組み合わせを飛んでいった。 面白いので丸以外の形も描いてやると、二匹は律儀にその形の中に入ろうとしてくれた。 それならばと小さい丸を描くと二匹は爪先立ちのように立てに伸びたまま着地しようとする。 しかし、その状態はきついらしく、やがてぷるぷると震えだして元に戻る。 「はいアウトー」 「「ゆぐぐぐぐ……」」 その後も二匹は小さい丸に挑戦し続けた。 「ゆゆゆ……」 「ゆっくりしてね! ゆっくりしてね!」 「ゆわああああああん!」 「もうすこしだな」 そんなまりさの悲鳴を聞き続けているといつの間にかおやつの時間だ。 今日はミカンである。 ミカンを食べながらまりさ達を見ているとまりさたちもミカンに気づいたようだ。 「まりさも! まりさも!」 「しょうがねぇなぁ」 俺はまりさ達にミカンを投げてやる。 二匹は俺の投げたミカンを上手くキャッチした二匹。 ミカンの皮は剥いていない。わざと剥かなかったのだ。 さてどうやって食べるか。俺は興味深く動きを見守った。 「ゆっくりたべるよ!」 「「!!!?」」 飼いまりさは迷うことなく皮付きミカンを飲み込んだ。 俺は余りにも期待通り過ぎて言葉が出ない。 おそらく野生のまりさも俺と同じ気持ちだろう。 「むーしゃ、むーしゃ……」 そんな俺たちの考えをよそに飼いまりさはミカンを食べ始めた。 本来ならしあわせーと言うはずなのだがその言葉がなかなか出てこない。 俺はじっとまりさの様子を見ていると、やがて飼いまりさは目に涙を浮かべはじめた。 「このみかんあまぐないいいいいいい!」 「そりゃ皮剥いてないしなぁ……」 野生のまりさも予想していた反応とは違ったものだった。 「みかんはおくすりだからにがいにきまってるよ!」 「ゆゆっ!?」 「みかんはのむとげんきになるんだよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 野生のまりさはミカンを大事そうに帽子の中にしまった。 飼いまりさもまねして帽子の中に食べ残ったミカンを入れて遊び始めた。 それからも庭で遊び続けた二匹はすっかり仲良くなっていた。 「今日会った筈なのにすっかり仲良しだな」 「ゆっ! まりさたちはなかよしだよ!」 「そうだよ! まりさとまりさはともだちだよ!」 二匹はお互いの頬を摺り寄せて俺の返答に答える。 見た目もそっくりな二匹は兄弟のようだった。 「ゆ~、そろそろおうちへかえるよ!」 「ゆゆっ! もうかえっちゃうの!?」 「もうくらくなるからね!」 「じゃあぼうしのこうかんだね!」 「こうかんだよ!」 「帽子の交換?」 今たしかに二匹は交換と言った。 帽子というのは被ってる黒い帽子のことだろう。 水の上に浮いたりいろいろな物が仕舞えたりと便利な帽子だ。 「大事なものじゃなかったのか?」 「だいじなものだからこうかんするよ!」 「ともだちだからだいじなものをこうかんするよ!」 「なるほど」 二匹は帽子をはずして口で咥え、交互に頭に載せてあげている。 「ゆぅ~、ぴったしだよ!」 「まりさのぼうしもとってもゆっくりできるよ!」 「「きょうからあたらしいまりさ!」」 二匹は新しくなった帽子の感触を確かめている。 このままだと野生のまりさが帰ってしまう。 俺は新しい帽子に意識を向けている二匹に気づかれないように後ろから近づいた。 そして、 「ひょいひょいっと」 「ゆっ? まりさのぼうじがあああああああああ!」 「かえしてね! ゆっくりしないでかえしてね!」 「どーしよっかなー」 俺は二匹が力いっぱい飛び跳ねても届かないように帽子を高く持ち上げる。 しかし、本当にそっくりな帽子だな。 「よし、それならじぶんのぼうしがどっちか分かったら返してやるよ」 「「ゆゆっ……」」 「こういうことだ」 そう言って俺は帽子を二匹の前に出す。 すぐに野生のまりさが飛び掛ってきたが軽く交わして腕で叩き落してやった。 「ゆぐぐ……かえしてね!」 「まりさだいじょうぶ?」 「だから、どっちか当てれたら返してやるって」 「そんなのかんたんだよ!まりさのはこっちだよ!」 「まりさのはこっち!」 野生のまりさは右手に、飼いまりさは左手に向かった。 取ったときとそのままにしていたのだから簡単に分かる。 「よし、ルールは分かったな」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「はやくかえしてね!」 「よーし」 俺は意気込む二匹を笑って、両腕をゆっくりから隠れるように背中に持っていった。 とたん、まりさ達の顔に焦りが出始める。 「ゆゆっ!」 「それじゃわからないよ!」 「んー。じゃあこれはどっちのだ!」 俺はゆっくりの抗議を無視して一つの帽子を前に出した。 もう一つは隠したままだ。 「ゆゆっ! これはまりさのだよ!」 「ちがうよ! まりさのだよ!」 「ゆぅー……おにーさんもっとよくみせてね!」 「みせてね!」 「いいとも」 俺は出した帽子をまりさの前においてやる。 「どっちか分かったら俺に言いにこい」 「ゆふふ、ゆっくりりかいしたよ!」 「あと勝手に持って行ったらもう一つの方は破って持って逃げたやつは潰すからな」 「ゆぐっ!?」 よほど大事なんだろうが、逃げてもらっては楽しめない。 念を押して俺は縁側に腰掛けた。 二匹は一つの帽子を左右からにらんでいる。 「ゆゆっ、まりさのにおいがするよ!」 「さっきこうかんしたからでしょ!」 「ゆっ、そうだった!」 「ここのきずはまりさのぼうしにあったよ!」 「まりさのぼうしはさっきまでまりさのだったよ!」 「ゆ、ゆゆぅ……」 二匹は変えたばかりの帽子の特徴がどちらのものだったか混乱しているようだった。 持ち上げて被ってみたり、回してみたり。 伸びたり、縮んだり、転がったりして帽子がどちらのものだったか必死に調べている。 ゆっくりに取って飾りはそれほど大事なものらしい。おそらくゆっくりできなくなるのだろう。 俺はニヤニヤと二匹の様子を見て酒を飲んでいた。が、やがて飽きてしまって船を漕ぎ出したしまった…… 「…っゆ。ゆっくりおきてね!」 「うるさいなぁ」 「ゆゆっ! おきたね!」 「これでゆっくりできるよ!」 二匹が顔を揺すって起こそうとしていた。まだ眠いのだがもう外は暗くなり始めていた。 そして二匹に顔に乗られて俺は完全に目を覚ました。 「どうしたんだ?」 「ゆうううう! わすれないでね! わすれないでね!」 「そうだよ! ぼうしかえしてね!」 「あー。わすれてたな」 「「わすれないでねえええええええ!!」」 二匹が俺に体当たりしてくる。 そういや、もう一つの帽子どこにやったっけか。 「ゆ゙あ゙あ゙あああああああ! おぼうしがあああああ!」 「あやまってね! あやまってね!」 帽子は俺が背中に踏んでいた。 道理で逃げなかったわけだ。 謝れとわめく二匹には当然無視で通す。 「それで、わかったのか?」 「もちろん、こっちはあっちのまりさのものだよ!」 「そおだよ! これはまりさのものだよ!」 二匹の結論はこれは野生のまりさのものということだった。 何が決定打になったのか分からないが俺は返答する。 「おめでとう。正解だ!」 「やったね! まりさ!」 「これでかえれるね!」 二匹は飛び上がって体全体で喜びを表現していた。 正解といった帽子。実はすでにどっちがどっちだったか覚えていない。 というか、覚えるつもりがなかったといったところか。 どうせ同じだからばれないと思ったが、まさか本当に気にしないとは。 俺はつぶしてしまった帽子を形だけでも整えてやって俺の飼っているまりさに戻してやる。 「これでもとどおりだね!」 「ゆっくりできるね!」 「そうだn……ゆっくりしてるばあいじゃなかったよ!」 「ゆ?」 「はやくかえらないとくらくなっちゃうよ!」 「それはたいへんだね!」 「あぁ、ちょっとまってくれ」 「ゆゆ?」 「虫食いが酷い野菜があるからそれも持って帰ってくれ。捨てるの面倒だし」 「ゆゆぅ~! とってもおいしそうだよ!」 野生のまりさはスィーに乗って森に帰って行った。 残ったのは俺と飼いまりさのみ。 俺はまりさを膝に乗せてやる。 「とってもゆっくりできるよ!」 「その帽子が自分のじゃなくてもゆっくり出来るんだな」 「ゆゆゅ、なにいってるの? これはまりさのぼうしだよ!」 「でもさっきは適当に答えただけなんだ。ほんとは向こうがお前のだったかもしれない」 「そ、そ、ぞんなあああああああああああ!」 「おお、ゆかい、ゆかい」 まりさは帽子が自分のものじゃないと言われてから震えていた体をさらに激しく震わしだした。 俺はもうどっちかわからない帽子を潰しながらまりさを宥めてやる。 帽子交換はよくて勝手に取り違えるのはダメとはどういうことなんだろうか。 ゆっくりが考えていることは良く分からない。 まぁもし、さっきのまりさと会えば交換できるだろう。 野生のゆっくりは死にやすいからその確率は低いだろうし、実はこの帽子が本物かもしれないが。 ともあれ、しばらくこれで楽しめそうである。 と、思ってたのが甘かった。 「おに゙い゙ざあああああああああん!」 「ど、どおしたんだ!?」 「ゆっくりー!?」 「まりざのおうぢれいむにどられぢゃっだああああああああああ!」 「「…………」」 この反応は予想外だった。 まりさも帽子が帰ってきた嬉しさとお家を取られたまりさをかわいそうと思う気持ちが渦巻いてなんとも言えない顔をしている。 こうして、俺は二匹のまりさを飼うようになった。 今まで書いた作品 ゆっくり水攻め ゆっくりの川流れ 天井のゆっくり ゆっくりまりさの水上生活 ゆっくり訓練 ぶるぶる とりもち 子ゆっくり きめぇまる ゆっくりがんばるよ さらちくび 冬のゆっくり 親れいむのがんばり 子れいむのがんばり しろくろ ちぇんいじめ ほんのちから ゆっくりさせる ゆっくり消しゴム このSSに感想を付ける
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前 翌日、親れいむは家族の中で一番早くおきた。黒い布は取り払われている。 周りには家族がいつものように寝転がっている、ように見えた。 「ゆ!ゆ!ゆああああああああああああああ!!!」 ゆっくり家族が寝転がっている中心には茶色い染みと子まりさの亡がら。親れいむの予想は当たってしまった。 親れいむ以外のゆっくり家族全員はその悲鳴に目が覚め始めた。 「ゆ、なにおかーしゃ・・・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「まりしゃがあああああああ!!!」「れいむのいもうとがああああああああ!!!!」 「だれなの!だれが食べたの!まりさの赤ちゃん誰が食べたのおお!!!」 子供達の叫びがまりさの一言でぴたりと止まり、そこから犯人探しが始まった。 「れいむじゃないよ!れいむがおねーちゃんを食べれるわけが無いよ!」 「ま、まりさは自分の妹を食べるなんて酷いことをしないよぉ!」 「れいむも!」「まりさも!」「ま、まりさだって!」「れいむもたべない!」 「おとーさん達じゃない!?おとーさん達なら体も大きいからまりさ達を食べることなんて・・・」 「やべでえええええええええええ!!!!」 親れいむが叫んだ。辺りがシンと静まり返る。 「みんなであんなにゆっくりしようって言ってたのにぃ!!なんでみんなそんなこと言うのぉ!! だれが犯人かなんて知りたくない!れいむの子供はみんな大事なれいむの子供だよ!!!」 「ゆうぅ・・ゆううぅ・・・!おがーしゃあん!!!」 「まりしゃがわるかったよぉぉぉ!!!」「ごめんねー!!ごめんねー!!!」 「いいんだよおおおお!!みんなゆっくりしようねええええええ!!!」 その日、男は食べ物を持ってこなかったがビデオも持ってこなかった。 みんなお腹は減っていた、だがゆっくり家族は久しぶりにみんなでゆっくりしたのだ。 夜、いつも通り黒い布が箱を覆っていく。 「おかーしゃん、いつになったらご飯食べれるんだろうね・・・」 「ゆっ!明日またおにーさんにお願いしてみるよ!今日はもうゆっくり寝ようね!」 子供を励ましたものの親れいむは内心不安だった。昨日同様、あのビデオを見せられるのではないだろうか。 例えそうだとしてもいつまでもこのままではいられない。子供達の為にも食べ物を得なければいけないのだ。 親れいむの決心はこの前のモノよりも強く硬いモノとなっていた。 翌朝 親れいむは嗅ぎ慣れた甘い匂いで目を覚ました。 横にいたはずの子れいむは目の前でゴミになって散乱していた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「!!!おかーしゃんだいじょう・・ひいいいいいいいいいいいい!!!!」 「おねえええええええええぢゃあああああああああああああん!!!」 「おおおおおねえぢゃんがしんだおねえぢゃんがしんだおねえちゃんがああああああああ」 「おかーさんどういうこどぉ!!なんでおねーだんがじんでるのぉ!!!」 その理由は親れいむの方が知りたい。昨夜自分が小さな希望を与えてたはずの子供はどこに消えたのか。 どこにどこにどこにどこにどこにどこ・・・ 子供達の口元が茶色い。まりさの口元も茶色い。そして自分の口元は 甘い。 「そそそそそそそそそそそんなああああああああああああああああああああああああ」 「ゆっ?なんかお口の周りが甘いよ?」「ほんとだ!あまいあまい!」 「お~いし~い!」「なんだろうこれ、わからないけどおいしいよ!」 「だめえええええええ!!!それなめちゃだめええええええええええええ!!!!」 自分達が無意識の内に子供を食べてしまったのか?いいや信じたくない。だがそれ以外に考えられない。 だが子供達に伝えるにはあまりにも酷だ、教えられるわけが無い。できるはずが無い。 「れいむうううううううう!!!まりさと子供達がその子を食べちゃったんだよきっとおおおおおお!!!」 今まで黙っていたまりさが叫んだ。なぜ、何故今ここでそれを言ったのか。 「・・なに?なにそれ?」 「え・・・どういうこと?どういうこどおおおおおおおおお!!!?」 「れいむたちがおねえぢゃんだべちゃっだのおおおおおお!!!?」 「この甘いのって・・・おげ!!?おげえええええええええええええ」 「いやあああああああああああ!!!!おねええええだあああああああああああああああああ」 あの日、同族食いビデオを見た日を思い出させる狂気がそこに広がっていた。 それはあの日同様押さえられない混沌、加えて今回は親れいむもその混沌に飲み込まれているのだ。 止められる物は誰もいなかった。 その日ゆっくり家族は誰一人ゆっくりしなかった。皆一様に互いから遠ざかり、叫び続け、ただ叫び続けて夜を迎えた。 黒い布が覆われ始める。 「ゆぅうう!!やめでえええ!まっくらにしないでえ!!!」 「おにーさんお願い!ゆっぐりさせでええええ!!」 「いやあああああくらいのいやああああああああ!!!!」 一点の光も無い完璧な暗闇。ゆっくり家族の誰もが眠るまで体を震わせていた。 それから一週間、夜が明けると家族の一員が一匹減るという状況が続いた。 その度に家族全員の口には餡子がこびりついていた。 そのため一日一日心がヤスリで削られる様に精神を疲労させられたが、体の調子は徐々に良くなっていった。 家族を食べるという行為は信じたくなかったが皮肉なことにその体調の回復が何よりの証拠だった。 残るゆっくりは四匹、ゆっくり両親と子ゆっくり二匹。 もう既に自分達が家族を食べているということを認めているのか、誰が誰を恐れるということは無かった。 部屋の中心でぼうっと天井を見上げてゆっくりする一家。 「おかーしゃあん」 「ゆっ?なぁに?」 「なんでれいむはこんなところにいるの?なんでお外でかけっこできないの?なんで虫さんをたべれないの? お友達のありすはどこ?ぱちゅりーは?みょんは?ちぇんは?お空をとんでるこわいこわいれみりゃはどこ?」 「ゆぅぅ・・・・・・」 「なんでゆっくりご飯食べれないの?なんでゆっくりおねんねできないの?なんでゆっくりお姉ちゃん達と遊べないの?」 「ゆぅ・・ゆぅう・・・・」 「なんで?なんで?なんで?なんで?な・・なんでぇぇぇ・・・!」 「うぐっ・・・!うぐぅっ・・・・・!!」 なんでだろうか。それは親れいむも知りたい。なぜゆっくりできずにここで家族を食べているのか。 だが分からなかった。男が自分達を捕まえ何もせずにいることを。 まりさはあの日からほとんど喋っていない。もう精神がすり切れてしまったのか。 いや、きっとまだ大丈夫なはずだ。そうだ、今日こそは家族の一匹も死なせはしない。 久しぶりの決意、今度こそ砕いてたまるものか。 「まりさ」 「ゆぅ?なぁにれいむ?」 「今日の夜二人で見張りをしようよ。れいむ達と子供達がお互いを食べない様に。」 その言葉の一言一言はゆっくりとは思えない程の意思が込められている。 「もう、家族でお腹いっぱいにはなりたくないよ!」 「ゆぅ、わかったよ!まりさといっしょに家族を救おうねぇ!」 久しぶりの夫婦の会話。親れいむはその言いようの無い懐かしさの様なものに涙が出そうになった。 夜がきた。黒い布が箱に覆いかぶされる。 親れいむの作戦はこうだ。二匹の片方が警備をし、片方がその間に眠るという単純なものだ。 この作戦を成功させる為に四匹は隅に固まって寝ることになった。 暗闇の中では視認できないため動きを敏感に感じ取るしかないからだ、と親れいむの提案。 かくしてゆっくり家族の家族生命を賭けた夜番が始まった。 「ゆっ!じゃあまずれいむが先だよ!まりさはゆっくりねててね!」 「わぁかったよれいむ!ゆっくりねてるよぉ!」 「おかーしゃんがんばってね!」「まりしゃたちもがんばるからね!」 暗闇の中で励まし合う一家。相変わらず周りはその声しか聞こえない。 「ゆぅう!今日はだれもたべないよ!」 家族に体をくっつけてひたすら暗闇に耐える親れいむ。正直暗闇で意識を保ち続けるのはきつい。 「ゆうぅ・・・ゆうぅ・・・」「ゆぅぅん・・・」 子供達の寝息が聞こえてくる。これがあるからこそ正常でいられるのだ。この声が無かったら・・・親れいむに怖気が走った。 一体何時間経っただろうか。もう三日も起きている様な気分だ。 親れいむはもうそろそろまりさと代わってもいいのではないかと思いまりさを起こそうとした。 「まりさ、交代の時間だよぉ。まりさ~どこ~」 暗闇でまりさを手探りで探す親れいむ。そこであることに気づいた。 そういえば何故自分達はこの暗闇の中で子供達を食べることができたのだろうか。 相手の位置が分からない真っ暗闇で互いの位置を把握できるわけが無い。 つまり家族の一員を食べる方法は一つ、黒い布が払われてからだ。 となるとこの夜番は全くの見当違いだったことになる。 「ま、まりさ!おきて!はなしがあるの!」 すぐに代替案を考えなくては。このままでは疲弊したまま朝を迎えてしまうかもしれない。 そんな焦る親れいむに落ち着いた声がかけられた。 「れいむ・・・そこなんだね」 「ゆっ?まり・・あがぁ!?」 親れいむの後頭部への衝撃、この衝撃には覚えがある。この衝撃はあの日・・・あの時・・・ 親れいむが目を覚ました時、辺りはもう黒い布が取り払われ明るくなっていた。 「まりさ!まりさはどこ!?れいむの子供は!?」 辺りを見回す親れいむの目に入ったまりさの後頭部。せわしなく動いているそれに親れいむは緊張した。 「ま、まりさ?なにをしてるの?」 まりさに近づく親れいむ。その足取りはとてもゆっくりしている。 「まりさ、ねえなにをしてるの?ねえ、まり・・まりさあああああああああああああああ」 予感は当たった。 まりさの口には子れいむと子まりさが目を白くして震えていた。 「お゛お゛お゛お゛お゛があ゛あ゛あ゛しゃしゃしゃしゃしゃしゃ」 「ゆゆゆゆゆゆっぐりでぎぎぎぎぎぎ」 子供をくわえているまりさの眼は既に親のものではない。 いつからこんな眼をしていたのだろうか。それは初めて自分の子供を食したあの日からなのだろう。 「まりざあああああああああ!!!なんでごどお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」 「ゆふふふぅ。おなかすいてたのぉ。おなかがぁ。」 「れいむ達に子供達を食べさせていたのもまりさだったんだねえええ!!!」 「そうだよぉ!死んじゃったら食べれなくなっちゃうからねぇ!」 「まりざあああああ!!こどもをおおおお!!!こどもだぢをかえぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 親れいむはその命や魂、全てをかけてまりさに突っ込んでいく。だがまりさはそれを物ともせずにかわす。 あの日から毎日最も食事を楽しんでいたのはまりさだ。そのおこぼれをもらっていた親れいむが体力的に勝てるわけが無かった。 「ゆべぇっ!!!」 思い切り壁にぶつかった親れいむはその衝撃で方向感覚を失った。 まりさが向かってくる。それは分かったがどこから来るのか分からない。勘に頼って右へとはねる親れいむ。 「ゆぎぃいい!!?」 まりさの体当たりは見事にクリーンヒットした。それもそうだ、親れいむはまりさの突進方向へと自ら向かっていったのだから。 そこからは初日と同じ、一方的なストピングが始まった。 だが今日の攻撃と初日の攻撃は全く質が違っている。一つは一対一のタイマンであること。 そしてもう一つは殺し合っている相手が愛し合っていた物同士だということだ。 10分もすると箱の中の声はまりさの息づかい一つとなっていた。 13匹いたゆっくりは今ここでたった一匹となったのだ。 頃合いを見計らって男が入ってくる。 家族崩壊の元凶である人間だがまりさにとってはもうどうでもよかった。 今はただここから出てゆっくりしたい、それだけがまりさの望みだった。 「おにーさんおねがい!ここから出してゆっくりさせて!」 男はたんたんと箱の中を片付けていく。茶色い染みを拭き、ゆっくりの残骸集める。 男は箱の中をゆっくり家族が来る前の状態に戻そうとしているようだった。 「おにーさんお願い!まりさおそとにでたいの!」 まりさは必死に男に願い出たが未だに男はその声を聞こうともしてない。 彼は一体この箱の中に何を入れたと思っているのだろうか。 「おにーさん!むししないでぇ!!きいてよぉ!!!」 集めたゴミと一緒に男は無言で箱を出て行く。当然まりさは箱の中だ。 「おにーさんだしてぇ!!ここからだしてよぉ!!お家かえるぅ!!!!」 まりさを無視したまま男は何かを手に取った。それははっきりと見覚えのある物、黒い大きな布だ。 「まっておにーさん!くらいのはいやあ!!!ひとりでくらいのはいやあ!!だしでええええええ!!!!」 まりさは暗闇の中で男を憎んでいた。 自分の家族を食べさせられたからではない、自分をこんな暗闇の中に閉じ込めてゆっくりさせてくれないことに怒りを感じていた。 むしろ同族の味を教えてくれたことには感謝すらしていた。自分の子供があんなにおいしい物だったとは。 ここから出ることになったら森に行き腹いっぱいゆっくりを食ってやろう。 れいむだけではない、ありす、ぱちゅりー、れみりゃはどんな味なのだろうか。考えるだけでもよだれがでそうだ。 箱に閉じ込められている間、まりさは同族の味への想像だけで腹を満たしていた。 閉じ込められて一週間が経つ時、突如箱の中から声がした。 「ゆぅううぅぅぅう!!!」 「うぎゅ!うべべべべべべべ」 「ゆぅううう!!おもいよおおおお!!!」 どこかで聞いたことがある様な声。その声とほぼ同時に箱にかかっていた黒い布が取り払われる。 まりさの目の前にはゆっくり家族がずらっと並んでいた。 「ゆ・・・ぐぎいい・・・」 まりさは喜んでいた。久しぶりの食事が同族とはなんと豪勢な。 「ぎぎ・・・ゆっくりくわせろおおおおおお!!!」 勢いよく子供にかぶりつこうとするまりさの目の前にその家族の両親が立ちふさがった。 「子供達は食べさせないよ!」 「そんなまりさとはゆっくりできないよ!!」 まりさに渾身の体当たりをかます親まりさ。 一週間食事をとっていないまりさはその最初の一撃で地面にへたってしまった。 そこにすかさずストピングの嵐をかけるゆっくり家族。 「れいむ達を食べようとするからこんな目に遭うんだよ!ゆっくり理解してね!」 食欲はあれど体力は無い。まりさは力なくただその攻撃を受けるだけだった ゆっくり家族の攻撃が終わると外で様子を見ていた男がぼろぼろのまりさを連れ出した。 彼はまりさを抱え込んで初めて口を開き囁いた。 「あれがお前が捨てた家族の姿だ。」 まりさの脳裏を子供達とのれいむとの思い出が駆け巡りその光景が目の前の家族に重なった。 まりさは涙を流した。流すしかなかった。 思い出よりも食事をとったまりさにとっては、目の前の家族が自分達と同じ末路を辿らないことを泣きながら祈るしかなかったのだ。 だが男が考えていることはゆっくり家族の末路などでは無かった。 今回の家族は一体何本のビデオテープを見ることになるのか、ただそれだけを考えて今日も男はテープをセットする。 このSSに感想を付ける
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VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 8KB ※ゆっくり見ていってね、またにてゐの後の話です。できればこの2つを読んだあとに本作品を読むことをお勧めします。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※「ケツ」をリスペクトして書きました。 「くっ。」 思わずひざをついてしまった。吐き気で頭がぐらぐらする。 「ゆっふっふ。つぎでさいごだよ。」 にやつくゆっくりれいむの顔がゆがんで見える。 くそっ、どうしてこんなことになったんだ。俺はただ公園にいただけなのに。 ふらふらの頭でなぜこうなったか考える。 そう、事の発端は30分ほど前にさかのぼる。 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 作、長月 「あー、ほんっとひなたんかわいかったなー。みすちーの歌もサイコーだったし。」 そうつぶやきながら恍惚の表情でベンチに座る男が一人。 やあ、こんにちは。俺の名前はフリーターお兄さんDA!初めての人は以後お見知りおきWO! なぜ俺がこんなにもハイテンションなのかというと、ひなandみすちーのコンサートに行ってきたからだ。 「ひなandみすちー」 ゆっくりひな(胴つき)とゆっくりみすちー(胴つき)の2匹のゆっくりで構成される今人気急上昇中のアイドルユニットである。 今日はそのひなandみすちーのコンサートが地元の市民ホールであったのだ。 2匹の大ファンである俺は当然最前列のチケットを手にいれ、湯苦理飯店の仕事も休んでコンサートへ。 特に今回のバックバンドは、あのプリズムリバー3姉妹だから絶対に見逃すわけにはいかない。 声の枯れんばかりに、ひなたんコールをさせてもらった。 まあやりすぎて、警備員につまみだされそうになったけど全然気にしてないZE! そう今日のコンサートを思い返して、にやにやしていたところ、奴は現れた。 「おいっ!!じじい!!」 その声に急に現実に引き戻された。なんだよ、せっかくいい気分だったのに!! 見るといつのまにかベンチの前にぶくぶくに太ったゆっくりれいむがいた。小汚いし、バッジもないので野良ゆっくりだろう。 「そのてにもってるごはんさんをれいむにわたしてね! でないといたいめあうよ!!」 どうやら俺の持っているビニール袋をいってるらしい。ちなみに中身は今日の夕飯の牛カルビ弁当(見切り品で380円)だ。 それにしても典型的なでいぶだ。加工所は仕事しろよ。 「ゆゆっ!!なにぐずぐずしてるの!ばかなの!?しぬの!?ゆっくりしないで・・」 バキッ 俺はトゥーキックでれいむを蹴飛ばした。靴先はれいむの顔面に食い込み「いじゃぃぃぃいい」と叫びながら転げまわった。 本当は持ち上げて叩き潰してやりたかったが、正直こんなばっちい野良、触りたくもない。 「じじい、よくもやってくれたね!!じごくへおくってやるからかくごしてね!!」 れいむが何か言ってるようだが関係ない。どうせゆっくりにはなにもできん。 案の定この後れいむは何度も攻撃してきたが、すべて簡単にいなされた。 逆にカウンターでダメージを食らうのはれいむばかりだ。 そう、ここまではよかった。ここまでは。 「ゆぐぐ・・こうなったら、さいしゅうおうぎをだすしかないんだぜ。でいぶしりーろーるを・・・」 いいかげんこのクソ万頭の相手も飽きたので帰ろうと思っていたところ、れいむが妙なことを言い始めた。 デイブシリーロール?なんじゃそりゃ?デンプシーロールなら知ってるけど。 「ゆふふ・・できればこのわざはつかいたくなかったよ。なんにんものゆっくりをえいえんにゆっくりさせたこのわざを・・・」 かっこつけてるつもりだろうが中2病丸出しだなこいつ。 「じじいもすこしはやるようだけど、さいしゅうおうぎにはかなわないよ!!」 そう言うないなやれいむは後をむいた。 えらそうなこと言っといて結局にげるのか?そう思った俺が甘かった。 れいむはぶりんとしりをだしてきたのだ。それにしても汚いしりだ。変なぼつぼつがある上、あにゃるにうんうんがこびりついてる。 しかしれいむはそんなことは委細かまわず、けつをぶるん、ぶるんと∞の形に振りはじめた。 ま・・・まさか ∞形のしり振り運動!! 高速の餡子移動!! しりを振った反動であにゃるを見せ付けるあの動き!! これは尻と拳、形は違えどデンプシーロール!! そうかデイブシリーロールではなく、でいぶ、尻ーロールだったのか。 「・・・うげ・・」 などと思っていたが吐き気がしてきた。どんなに理屈づけようときもいものはきもい。それが宇宙の真理だ。 しかしそんな俺の都合などお構いなしにれいむはしり振りを加速させていく。 これでは攻撃できない。なぜならあんなきもいもんに触りたくないからだ。 「ゆふふ。こないのならこっちからいくよ!!」 ボヨーン まぬけな効果音とともにれいむが俺の顔めがけて跳んできた。高速でしりを振りながら。 「ぐおっ」 間一髪かわす俺。危なかった。あんなもん顔面に喰らったらトラウマになってしまう。 しりを振った反動をつかったせいか?明らかにさっきまでとはジャンプ力が違うぞ。 「ちっ、つぎはないよ!!」 そう言いれいむはまたしりを∞に振りながら跳んできた。 なんとかかわすも体勢を崩す俺。 だめだ。このまま防戦一方じゃジリ貧だ。しかし攻撃しようにもあんなきもいもんに触りたくない。 「ゆっくりしないではやくしんでね!!」 ボヨーン ボヨーン ボヨーン ボヨーン 嵐のような連続攻撃。すべてかわすたものの、きもいケツ振りを見続けたせいで吐き気がもう限界にきている。 かわすのはもう無理・・・ 認めたくはないがこいつは俺がいままで戦ったゆっくりの中で史上最強だ。キモさという意味でも。 そして話は冒頭のシーンへと戻る。 「さいごは100%のでいぶしりーろーるをおみまいするよ!!」 後ろを向き、しりを∞に振りながらそう叫ぶれいむ。 今まで以上にけつを振るスピードがはやい。本気で俺にとどめをさすつもりだ。 このままでは確実に負ける。具体的には俺の顔とれいむのケツがこんにちわしてしまう。 くそ、なにか、なにか策はないのか!? その時俺は上着の胸ポケットにあるアレの存在に気が付いた。 今日のコンサートにも使ったアレの存在に。 そしてひらめく。 勝利への秘策を。 俺はれいむに気づかれないように胸ポケットに右手をいれ、それを握り締めた。 やつの攻撃は同じパターンの動きしかしていない。 一瞬でも尻振りを止められれば、奴のあにゃるに、これを使うことができるはずだ。 チャンスは1回。危険な賭けだがやるしかない。 「しねっ!!じじい!!!」 空高くケツをぶるん、ぶるんいわせながら飛翔するれいむ。 なんてジャンプ力だ。とてもゆっくりとは思えない。勝てるのか?こんな化け物に? いや、勝つんだ。俺の青春のメモリーに、れいむのあにゃると熱いキッスなんて1ページ残してたまるか!! その為に慎重にタイミングをはかる。 今だ!! 「あっ、あんな所にあまあまおちてるー。」 「ゆっ、あまあまどこ!?」 あまあまを探しケツ振りをやめるれいむ。馬鹿め、孔明の罠だ!! 「うおぉぉぉぉおおお!!!」 右手に握りこんだもの、ペンライトをれいむのあにゃるに突き刺し、一気にそのままえぐりこむ。 今日のコンサートの為に買ったペンライトだ。てめえのようなクソ万頭にはすぎた品だがくれてやる!! 「ゆぎゃぁぁあ#ああありんhgぢんbk@mxぺ*!!!」 意味不明の言葉を叫びながら、発狂したように転げまわるれいむ。 人間で言えばしりの穴に杭をぶちこまれたようなもんだから当然か。 ベンチやゴミ箱にぶつかりながら転げまわる様は、まるでねずみ花火のようだ。 ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ それにしてもなんだありゃ? れいむがケツを振るたびに、それに呼応するかのように赤いペンライトの電球がチッカチッカと光ってやがる。 いったい体内でどういう仕組みになってんだ? そんなことを思っていたらいつの間にやられいむがいなくなっていた。どうやら転げまわってるうちに公園の外へ出ていったらしい。 俺も帰るとするか。明日も早いし。 まだ少しふらつく足取りで俺は家路を急いだ。 後日談 カップル女 「ねえ、この辺ってさぁ人魂が出るって聞いたんだけど」 カップル男 「なに言ってんだよ。そんなことあるわけ・・・なんだあの光は!?」 カップル女 「まさか本当だったの!?」 カップル男 「おい、こっちに近づいてくるぞ!!」 ぶるん、ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ、チッカ ケツ振りれいむ「どっでぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!このぼうさんとっでぇぇっぇぇ!!!!!」 カップル男・女「ぎゃああああ!!!!バケモノォォォォ!!!」 完 今日の希少種? ケツ振りれいむ 希少度 F−(突然変異の個体なので普通のれいむと同じ扱い) ケツを振ることに特化した突然変異の個体。まるまると肥えておりテンプレ的でいぶな性格。 デイブシリーロールという技を習得しており、それを使えば最大5mまで飛ぶことができる。 またしりが汚く、見ていると気持ち悪くなるので注意が必用。 あとがき ケツ振りれいむの挿絵、自分で書こうと思いましたがラフの段階で断念しました。自分には文才以上に絵心がないようです。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ケツ振りれいむ=潔癖性の宿敵だな。 -- 2014-11-09 22 01 55 唐辛子スプレーとエタノール使え エタノールで除菌後唐辛子スプレーをかける 痛いよ -- 2014-09-18 22 10 47 ダイナマイト刺そうぜ!! -- 2014-07-31 14 51 08 いやあああ -- 2014-01-25 01 10 00 ははっ キモいから殺そう -- 2013-08-12 21 24 37 ↓wwwww -- 2012-08-15 21 32 03 ちゃんと風呂入れよ -- 2012-02-26 14 52 02 ちゃんと尻ふけよ -- 2010-11-12 08 30 34 ちゃんと、潰しとけよ -- 2010-06-27 21 38 55
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「ゆぅぅぅぅう!ゆっくりさむくなってきたよ!」 ゆっくりまりさはブルルっと震え上がり、冬の到来を肌で感じていた。 そこへポヨンポヨンと饅頭が跳ねる音が近づいてきた。 「「「「まっ!まりさーっ!ゆっくりしていってね!!!」」」」 ゆっくりありすが4匹まりさの元へやってきた。 「あ!ありすたち、ゆっくりしていってね!!!」 このありすたちとは普段から仲良くしているためいつものように挨拶を返した。 それからしばらく、寒くなったねーとか冬の準備はどうとか他愛もない話をしていた。 すると1匹のありすがある提案をしてきた。 「ねーみんな!おしくらまんじゅうしない!?」 他のありすは皆いいねいいねと賛成をした。 「ゆ?それおいしいの?」 とまりさはおしくらまんじゅうが何なのか分かっていないようだ。 「おしくらまんじゅうってゆうのはね、歌いながら体をおしあって温めあうんだよ!」 「とかいでは今一番はやってるんだよ!」 などとありすたちは少々自慢げに説明をした。 「あったかくなったらゆっくりできるね!」 じゃあ決まりだと言うことでありすたちはまりさを囲むように、 顔、両頬、後ろ、とそれぞれの位置についた。 「いまからおてほんを見せるからね!」 その声を合図にありすたちは一斉にまりさに体をぶつけ始めた。 「「「「おっしくらまんじゅう♪おっされてなっくな~♪」」」」 ボヨンボヨンと饅頭同士が当たる音とありすの歌声があたりに響く。 「ゆ゛べぇぇぇ!!ぐるじいよ゛ぉぉぉお゛!!!」 ノリノリのありすとは逆にまりさは必死だった。ありすたちは優しく押してくれる ものの、これではただのいじめにしか思えなかった。 「まりさも負けないようにおしかえせばいいんだよ!!」 「そっか!ゆっくりおしかえすよ!!」 ありすのアドバイスを聞き、いままで抵抗しなかったまりさもその体を動かし始めた。 「ゆゆゆっ!ゆっくりあったまってきたよ!!!」 しばらく押し合うとずいぶんと体が温まってきて地面は汗で大分濡れてきたようだ。 ありすもはぁはぁと息が荒くなっている。 「そろそろやめてこうたいだよ!まりさも外からおしたいよ!!」 真ん中はやはり疲れるようだ。それに外から押しているほうが面白いとまりさは思ったのだろう。 しかしまりさの呼びかけにもありすは体の動きを止めない。 それどころがさらに動きが早くなっている。 「まりさぁ~!もっとゆっくりしていってね!!!」 「まりざ!がわいいよぉおおお!!」 どうやら押し合っている間に別の感情が働いたみたいだ。 「やべでぇぇぇぇぇ!!!!もうじゅうぶんだよ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉ!!!」 まりさもそのことを察し、抵抗をするがなにしろ4匹相手では分が悪い。 「もうまりさったら!んんんんんんんんぷはっ!」 「まりざもほんとはすっきりしたいんでしょ!ね!」 まりさが抵抗し始めてからは4匹はあからさまに交尾の体勢に入った。 「だれ゛がー!!だれ゛がだずげでぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 体を擦り合わせ、舌でなめ回し、のしかかり振動を与える。 すりすりすりすりすりすりすり・・・ ぺろぺろぺろぺろべろべろべろれろんれろん・・・ 「まりさぁ~そろそろいぐよ!!!」 「わたじだちのごどもうんでねぇ!!!」 「「まりさもすっきりしていってね!!!」」 「「「「んほおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」」 「い゛や゛だぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!すっぎりしちゃだめ゛ぇえ゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」 まりさの絶叫とともにありすたちの動きが止まった。 「「「「すっきりー!!!!」」」」 しばらくするとまりさの頭からにょきにょきと4本の蔓が伸びてきた。 そしてたくさんの赤ちゃんゆっくりがゆっくりと形作られていく。 「ゆ゛ぐっ・・・っ!ゆ゛ぐっ・・・っ!」 まりさは歯を食いしばって白目を剥き必死に痛みを堪えている。 赤ちゃんが成長するのを見る一方でありすたちは賢者タイムに入り冷静な思考を取り戻していた。 (う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!あたたまったけっかがこれだよ!!) (ああ、冬前にこどもをつくってしまうなんて・・・!) (うわぁ・・・、うれしくなるとついやっちゃうんだよねぇ・・・) (ま゛り゛ざがじんじゃうよ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!) まりさを囲みしばし立ち尽くしていたありすであったが、ついに1匹が口を開く。 「べっ、べつにまりさとの子どもがほしかったわけじゃないんだからねっ! どうせいらない子だから冬の蓄えにしてあげてもいいんだからねっ!?」 そう言い放つとまだ成長しきっていない蔓の根元に食いつき、蔓をまりさから引っこ抜いた。 「ゆ゛ゆ゛!!」 「ゆ゛っぐり゛ざぜでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ゆ゛っぐっ!ゆ゛っぐっ!」 蔓からの栄養の供給が断ち切られた赤ちゃんは悲鳴とともにすぐに力尽きた。 それを見ていた他のありすも次々に蔓を抜いていった。 「どうじでぞんなごどずるの゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!??」 まりさも意識が朦朧とする中、叫んでありすを止めようとするがその思いは届かない。 「「「「とかいはのありすに食べられるんだからゆっくりかんしゃしてね!」」」」 4匹のありすたちはそう言い残しまりさに背を向けた。 「ま゛っでえ゛え゛え゛!!ま゛っでよ゛あり゛ずう゛う゛う゛う!!!!」 木枯らしが吹き、陽も傾いてきた。 体力を失って動けないまりさを残し、ありすたちは赤ちゃんを咥えて自分の巣のほうへぴょんぴょんと 跳ねて帰っていきましたとさ。 めでたしめでたし どう見てもイライラEndです本当にありがとうございました。 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 36 なか/コメントログ」 いいねぇ ぶっ飛んでるぜ -- 2010-07-31 16 09 29 母親を入れてやるんですね。 分かります。 -- 2010-08-24 15 19 26 スカルファックかwww -- 2011-03-09 22 16 00
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おかされいむ 19KB 観察 実験・改造 れいぱー 自然界 都会 ぺにまむ 「餡子ンペ09」3.改造「無双」 ※独自設定垂れ流し。 ※注意!ぺにまむすっきり大量。本当に大量。 ※餡子ンペ出展。 ※四十八手あき様の絵より多大なインスパイアをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。 「ふぅ…。」 丘を登り終えると、お兄さんは汗を拭いて一息ついた。 研究一辺倒で篭りがちの彼には、ゆるい上り坂でもちょっときつい。 「さあて、ここにいるかな…。」 近くの村で彼が聞いたところ、小規模ながらここに群れがあるらしい。 その中に、私の目当てのゆっくりがいるといいのだが。お兄さんはそんなことを考えていた。 「おかされいむ」 必殺引篭り人 お兄さんが休んでいると、一匹のゆっくりれいむが通りかかった。 「ゆっくりしていってね!」 そのれいむに彼が声をかけると、 「…ゆ、ゆっくりしていってね!」 驚きながらも返事を返した。 「ちょっと聞きたいことがあるんだ。何もしないから話をさせてくれないか?」 「ゆっ!にんげんさん、おはなしってなに?」 彼には驚きだった。野生種だから警戒心が強いかと思っていたのだ。 「実はすごく母性の強いゆっくりを探しているんだ。」 「ゆー!それなられいむがそうだよ!れいむはむれのなかでいちばん『ぼせい』がつよいよ!」 れいむ種は母性(笑)が売りのゆっくりだ。まあそう答えるだろうな、とお兄さんは感じた。 「ただ強いだけじゃダメなんだ。すご~く強い、もうお母さんになるしかないっ!ってくらいの 強さじゃないと。」 「れいむはもうおかあさんになるしかないっ!くらいつよいぼせいだよ! むれのなかじゃ、れいむのぼせいにあやかりたいってゆっくりがいっぱいなんだから!」 ウソつけ。 お兄さんはつい本音を言いそうになった。が、ここはぐっとこらえてもう一度確認する。 「本当かい?じゃあ、すごく美ゆっくりなゆっくりまりさが 『れいむの赤ちゃんを産みたいんだぜ!』 とか言ったられいむはどうする?」 「ゆゆっ!?そんなのゆっくりしてないよ!あかちゃんをうむのはれいむのやくめだよ!」 「そのまりさがまむまむを開いて 『れいむのぺにぺにでおそらにとばしてほしんだぜ!』 って言ってきたら?」 口にしたら、さすがに鳥肌がたった。寒気のする発言をしてしまった。お兄さんは後悔する。 しかしれいむの返答はさらにおぞましかった。 「ゆーっ!そんなのまりさじゃないよ!まりさは、まりさはぺにぺにをぎんぎんにして れいむにおそいかかって、それでれいむのばーじんなひみつのはなぞののまむまむと いっせいいちだいのおおしょうぶを…。」 ごめんなさい。それ以上聞きたくありません。お兄さんは意識を強制パージしてしまう。 その後、れいむが5分以上も必死に訴え続けていたのだが、彼の意識は完全に現実から切り離されて おり、何も聞いていなかった。 5分後。 「…はっ!?そ、そうなのかー。すごくぼせいがつよいのかー。」 つい棒読みになってしまうお兄さん。なんだか変な口調になっていた。 「ゆゆゆ!!やっとわかってくれたの!?ゆっくりりかいしてね!」 れいむは必死だ。…そう、彼の求めているのは、こういうゆっくりなのだ。 「話を聞かせてくれてありがとう。お礼にこのあまあまをあげるよ。」 お兄さんはケースから一粒のお菓子を取り出した。 「あまあま!?ほしいよ!れいむ、あまあまたべたいよ!」 「じゃあ口を開けて。」 あーん、と開けた大口に放り込む。ぱああ、と喜びの顔になるれいむ。 彼はさらにケースから何粒か取り出して口に放り込んだ。そのたびにうれしそうな顔をする。 しかし、その顔もすぐに変わった。まぶたを重そうにしているれいむにさらにお菓子を食べさせると、 あっというまに眠ってしまう。 そう、どんなゆっくりも眠ってしまう魔法のお菓子。その名をラムネという。 お兄さんは眠り込んだゆっくりれいむをリュックサックに入れると、その場を後にした。 研究所に戻った彼は、さっそくゆっくりれいむの処置にかかった。 傍らには大量の栄養剤を投与し、さらに電気あんまを仕込んだ床の上で振動を与え続けている ゆっくりありすがいる。実はこのありす、れいぱーなのだ。 今このありすの頭の中には、ほかのゆっくりと『とかいはなあい』を交わすことしかない。 完全なるれいぱー状態だ。 お兄さんの研究は、このれいぱーの性質を逆転させられないか、というものである。 れいぱーありすの体液をほかのゆっくりに投与すれば、確かにそいつはれいぱーになる。 これは当然。では逆は? つまり、『犯されまくりたい』という状態、ニンフォマニア(女子色情症)なゆっくりは作れない のか、ということだ。 れいぱーありすの体液では『犯したい』という状態にしかならない。振動だけでは『すっきり』 すればすぐに元に戻ってしまう。 れいぱーのごとく無限に続く発情、それを実現させるにはどうすればいいか。 まずは無限の発情、これはれいぱーの体液を使う。 次に『犯されたい』という受け状態をどう確保するか、であるがこれには『母性(笑)』を使う ことにした。母性とはメスの気質が根底にある。より強力な母性を持つものは、それだけメス、 つまり『受けたい』という力が強いはずである。そのためにこのゆっくりれいむを捕まえたのだ。 (↓ここから下は気色悪いので読み飛ばしてくださって結構です↓) お兄さんはありすから体液を注射器で大量に取り出した。大量出餡にあたる行為だが、栄養剤の おかげでありすはぴんぴんしている。 次にこの体液を2つに分け、片方にラー油を混ぜる。下準備はこれで完了だ。 眠っているれいむにさらに数個のラムネを追加する。寝ていてももぐもぐと口を動かして食べる ほど、ゆっくりは甘味好きである。 れいむを振動盤にのせると、すぐにあごの下あたりにまむまむが見え始めた。 まずはれいぱーの体液をガラス棒にたっぷりと取り、まむまむに突っ込む。まむまむの内側に 大量の体液をしっかりと塗りこめていく。 その体液は不思議とよくなじむ。まむまむの内側はしっとりもちもちに変化していくばかりか、 体液をどんどんと吸い込みさらに妖しくてらてらと光っていく。 次に、まむまむの奥底にラー油添加の体液を落とす。数本のガラス棒でまむまむを開けば後は その中に落とすだけでいい。これで、いくらすっきりしてもラー油効果でにんっしんっは しない。 れいぱーの体液はなぜかすごく高性能で、痛みを感じさせない成分がある。 これとまぜることでラー油による痛みをれいむに感じさせずにひにん!が完了する。 あとはおでこのあたりにラー油添加体液をぬる。これで植物型にんっしんっもひにん!完了だ。 最後に体液をオレンジジュースで薄めたものをれいむの体のあちこちに注射しておいた。 仕込みは万全だ。 (↑ここまで。要するにれいむはすっごく改造されちゃいました。↑) 研究お兄さんは先ほどゆっくりれいむと出会った丘に戻った。いまだ眠り続けるれいむを草むらに 投げ込むとすぐに研究所に引き返す。 れいむにはリボンに高性能小型カメラ&マイクを仕込んである。これで研究所にいながられいむの 様子が観察できるわけだ。 そして研究お兄さんが見たもの。それはこのれいむの、世にもおぞましい転落のゆん生だった。 「ゆぴー…、ゆぴー…、…ゆ…?ゆっくりしていってねっ!」 元気に目覚めると、そこはいつもの丘だった。話していた人間もいない。 「ゆー?にんげんさん、かえっちゃったの?れいむ、ゆっくりねむっちゃったんだね!」 ついうっかり、などと考えているに違いない。眠らされて体を改造されたというのにのんきな事である。 そこに群れの仲間のまりさが通りかかった。 (ゆっ!あれはまりさ!…ゆー、まりさは本当に美ゆっくりだね!れいむ、およめさんになりたいっ!) などということを考えているのだが、口からもれた言葉は、 「まりさはびまりさだね!れいむ、まむまむがうずいてたまらないよ!」 大変に下品な内容だった。どういう餡子脳変換だろうか。もしかするとれいぱーの体液が中枢餡に 影響したのかもしれない。モニターを見つめる研究お兄さんは思った。 「ゆっ!れいむ!ゆっくりしていってね!」 「まりさ!ゆっくりしていってね!…それと、れいむですっきりしていってね!」 発言がストレートすぎる。 「ゆゆゆぅ!?れいむはまりさとすっきりしたいの!?」 「そうだよ!もうれいむのまむまむ、えくすぷろーじょんしそうだよ!」 「じゃあまりさのぺにぺにでますたーすぱーくしようね!」 聞くに堪えないんですけど…。自分でやっておいてなんだけど、もう監視カメラの音声映像を止めたい 気分だ。研究お兄さんはしかめっ面をしていた。 彼の気持ちなど当然のごとく無視し、2匹はあっという間にすっきりをし始めた。 「ゆっ、ゆっ…!れいむのまむまむ、きゅんきゅんしめつけてくるね!」 「いいよぉ…!まりさのぺにぺにがれーばてぃんさんだよぉ!」 「そろそろ…、いくよ!」 「れいむも…!」 「「すすすすすっきりー!!」」 さあ、ちゃんとひにんっ!はできているのか?ぐぐいっ、とお兄さんがモニターに近づく。 さすがにカメラはれいむのおなかを映せないため確認できない。ただ、画面の端を確認すると 頭から茎は生えていないようだ。画面下のれいむの肌はツヤツヤもちもち、さらにしっとり しているように見えた。 「ゆゆん…、れいむのまむまむはさいこうだよぉ。まりさついがんばっちゃった!」 「ゆーん、れいむもだいすきなまりさとすっきりできてしあわせー!だよ。ふたりであかちゃん そだてようね。」 「ゆっ!そうだよ。あかちゃんはげんきなの?」 そういってれいむを見る。しかしそのおなかは大きくなっていない。頭にも何も生えていない。 「れ、れいむ…?ぽんぽん、おおきくなってないよ…?あたまにもくきさんがはえてこないよ…?」 「ゆふー、ゆふー…。なにいってるのまりさ?れいむはまりさのあかちゃんをにんっしんっ…、 ゆゆゆゆ!?!?」 体に何も変化がない。まりさが落胆したのも当然だ。野生種にとって、赤ゆっくりは最上のゆっくり できる贈り物。好きな相手が赤ゆっくりを産めないとなれば、 「ゆっ!!れいむはにんっしんっ!できないだめゆっくりなんだね!もうれいむなんていらないよ!」 こうである。まりさはれいむを見限り、あっという間に群れへ帰っていった。 「ゆーっ!まってまりさ!れいむは、れいむはにんっしんっ!できるよ!」 れいむの声がこだました。 大好きだったまりさに捨てられ、落ち込んだれいむ。仕方なく群れに帰っていった。 そう、今まさに地獄と化そうとしている群れに。 「ゆー…、ゆっくりただいまだよ…。」 そう挨拶をしながら群れの広場に入る。そこには…。 「わ゛がら゛な゛い゛よ゛ー!」 「ごん゛な゛の゛どがい゛ばじゃな゛い゛わ゛!」 逃げ惑う群れの仲間達。それを追いかけるのは 「まちなさい!ありすがさいこうのあいをあげるわ!」 「こっちのありすはとかいはね!ありすのしこうのゆっくりをそそぎこんであげる!」 れいぱーありす達だった。群れはれいぱーに襲われていたのだ。 「ゆゆゆーっ!?」 れいむはあまりの出来事に驚き、すっきりの疲れもあって動けなくなってしまった。 そこにれいぱーが襲い掛かる! 「ゆ~ん!なんてとかいはなれいむなの!?」 「まあ、こんなにまむまむをくぱぁっとさせて!」 「ありすたちをさそってるのねぇぇええ!?」 どうやられいぱーの体液をたっぷりととりこんだまむまむは、ゆっくりを誘う力があるらしい。 てらてらと光り、ぬめぬめとうねるその部分は、火が害虫を誘うがごとくゆっくりをいやらしい気分に させて引き寄せる。 (い、いやだよ…、れいむはれいぱーなんてだいきらいだよ…。) そう思うものの、れいむの餡子の奥がなぜかうずく。 (ど、どうしたの…?れいむ、れいぱーのことなんてだいきらいなのに…、きもちわるいはずなのに…。 どうしてこんなに惹かれてるの!?) なお、この思いが口にもれるとこうなる。 「ゆー、れいぱーはすごくゆっくりとすっきりできそうだよ!さっきのまりさみたいなそーろーじゃ たのしめないよ。れいむはれいぱーとすっきりしたいよ!」 すごくストレートな発言に変換されていた。 もちろんありす達はその言葉に興奮も頂点だ。 「むほおお!なんてとかいはなの!いいわ、ありすがごくじょうのすっきりをあげる!」 「ありすにあいされてれいむはしあわせものよぉぉおおお!」 「いっぱいあいをそそぎこんであげるわぁぁぁ!」 一気にれいむに襲い掛かる。 「いいよっ!れいむですっきりして!れいむはいっぱいありすとすっきりしたいよ!」 この異常な状況で気がふれてしまったのか、それとも餡子の奥底から沸き起こる情欲に身をまかせて しまったのか。 れいむは素直にれいぱーを受け入れた。 「みんなっ!あそこでいやらしくゆっくりしているれいむがいるわ!」 「なんてとかいはなの!あんなにゆっぽりとぬれているまむまむははじめてだわ!」 群れの仲間を追い回していたほかのれいぱー達も、れいむに引き寄せられていく。 れいむを中心に、すべてのれいぱーが集まった。交代でれいむのまむまむをギンギンのぺにぺに で貫き、それをまっているありす達はれいむの頬といわず全身をすりすりで攻め上げていた。 「むほおお!すぐにありすのあかちゃんをはらませてあげるわあああ!」 「さあ、いっぱいありすのあかちゃんをうんでねぇぇぇ!」 ちなみに研究お兄さんはこの映像をみてあまりのおぞましさに吐き気を催しトイレに駆け込んでいた。 れいむ vs れいぱーありす軍団。恐ろしくもおぞましい勝負の結果は。 れいむの圧勝であった。 「ゆっ…、も、もうすっきりー!できないわ…。」 「ぜつりんすぎる…。こんなのとかいはじゃないわ…。」 「これいじょうはありすのあいがぶろーくんよ…。」 「なんでこれだけあいしてあげたのにあかちゃんができないの…。」 れいぱーありす達はすべてのすっきり能力を使い果たし、ヨボヨボになっていた。 れいむはというと。 「まだまだたりないよ!ありすたちはそーろーだね!」 とても元気であった。これにはモニター前の研究お兄さんも唖然としている。 (注射した体液がおかしな作用をしているのか?それともれいむの母性(笑)との相互作用の 結果だろうか…。なんにせよ、面白いデータが取れたな。) 元気どころかれいむはさらにお肌ツヤツヤ、しっとりもちもちとなり、健康そのものであった。 (どうやらありす達に注ぎ込まれた愛、じゃなくて精子餡が栄養分になってるようだな。 れいむはひにんっ!済みの個体。赤ゆっくり用に高栄養の精子餡が、赤ゆっくりができない ために母体の栄養になってしまっているのか。) 研究お兄さんからは見えないが、れいむのまむまむはさらに妖しく光っていた。小さな穴ではあるが、 ゆっくりが見れば一目でわかる。恐るべき誘引力をもったまむまむとなってしまった。 れいぱーありす達がれいむによって追い払われると、群れの全員がれいむを取り囲んだ。 「すごいわれいむ!あのれいぱーたちにかっちゃうなんて、すごくとかいはよ!」 「わかるよー!れいむはきゅうせいしゅなんだねー!」 「むきゅっ!ありがとう、れいむ!おかげでむれはすくわれたわ!あなたはむれのえいゆうよ!」 そんな感謝の言葉も、今のれいむには届かなかった。 (ゆぅ…。もっといっぱいすっきりしたいよ…。…れいむ、どうなっちゃったの?まえはこんな いんらんなことかんがえなかったのに…。) そんなことを考えていた。しかし口から漏れたつぶやきは、 「あのありすはそーろーだったよ…。あしたからつぎのえものをさがさなきゃ…。」 なんとも素直な言葉だった。 次の日。群れに2度目の災厄が襲い掛かる。 (…ど、どうしよう…。れいむ、すごくへんだよ…。あさからまむまむがじゅんじゅんするよ…。 こんなところ、ほかのゆっくりにみられたら…) 心の中では一応、以前のれいむとして考えている。 「おはようだぜ、れいむ!きのうはすごいかつやく…。」 だがゆっくりを前にすると、口が勝手にしゃべりだす。 「いいからさっさとぺにぺにだしてね!れいむのまむまむはじゅんびばんたんだよ!」 「なにをいって…、ゆ、ゆぎゃぁぁぁ!?」 「おはようれいむ!すごくとかいはなあさね!きのうはほんとうに…。」 「なにむだなあいさつしてるの?ばかなの?しぬの?」 「え、れいむあなたなにを…。い、いやぁぁぁ!?とかいはー!?」 「おはようなんだよ、れいむ!むれのえいゆうはとってもはやおきなんだねー、わかるよー。」 「ばかなまんじゅうどもをせいてきないみでくいたいだけだよ。」 「!?!?わ、わがらないよー!?ら、らんじゃまぁぁぁー!!」 出会うゆっくりは皆、れいむの餌食となっていった。恐るべきはそのまむまむ。妖しく光を反射 するソコは見るゆっくりすべてをギンギンのぺにぺににさせる最終兵器。 「むきゅー…。れいむ、わるいけどむれからでていってほしいの…。」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉ!?」 どうしても何も、群れのゆっくりのほとんどを『喰って』しまっているのだ。 番がいるゆっくりには強度の不和を、独り身のゆっくりには『すっきりへの恐怖』を。 れいぱーが襲ってきた以上に恐怖を撒き散らしているれいむを、群れの長であるぱちゅりーは 寛大にも追放処分で済ませようというのだ。 結局、群れのゆっくり達の怒号もあり、れいむは追放されてしまった。 普通のゆっくりであれば群れから距離を置き、森の中で自活すれば済む事も、今のれいむには完璧に 無理であった。なにせあのれいぱー群を一人で受けきったのだ。もうすっきりー無しの生活など 考えられない。むしろすっきりーこそが生活なのだ。 森の中にはいられない。れいむは森を出て街を目指した。 「…ゆゆっ!?な、なんていやらしいゆっくりなんだぜ!」 街のはずれ。そこで出会った野良ゆっくりまりさはれいむを一目見てとりこになってしまった。 しかしそこは街ゆっくりとしてのプライドがある。つい罵るような口調になってしまう。 (ゆー、このまりさはきたないよ…。) 「ゆ!まりささまをみてほれそうになってるのぜ?いいのぜ、ほれて!」 (あめさんがふったあとにおそとへでても、このまりさほどきたなくならないよ…。) 心の中で反発しても、 「まりさはそーろーまりさなの?そうじゃないなら、れいむのここでしょうめいしてね!」 もみ上げで自分のまむまむを指し示す。心と体の乖離は進む一方だ。 「ゆゆゆぅ!?まりささまをばかにするんじゃないんだぜ!てんごくにうちあげてやるんだぜ!」 そういってれいむに襲い掛かる。 「ゆっゆっゆっ!どうなんだぜぇ!?すぐにすっきりー!させてやるんだぜぇぇ!」 「どうしたの!?もっとはげしくできないの!それじゃほかのまりさとおなじだよ!」 ちなみに心の中ではこう思っている。 (こんなげすなまりさにおかされるなんて…!?でもくやしいっ…かんじちゃう…、ゆっ!ゆっ!) 悲劇のヒロインに酔っていた。ある意味では心と体は乖離していないのかもしれない。 そんなれいむの葛藤(?)も知らず、まりさはれいむに襲い掛かる。 れいむはれいむでもみ上げを器用に使い、まむまむをくぱぁっとさせていた。 「ゆっ!ゆっ!ど、どうなんだぜぇ!まりささまのびっぐぺにぺにですぐにすっきりー!させて やるんだぜぇ!」 「ゆっ、ゆぁん!な、なかなかだね!でもまだだよ!」 ちなみに研究お兄さんはもうすっきりー!の様子は見ないようにしている。対れいぱー無双の際、 あまりの気色悪さに吐いてしまったためだ。 「ゆっ!そろそろとどめなんだぜ…!ゆゆゆぅぅ…、すっきりー!」 「すっきりー!」 「…ゆはぁ、ゆはぁ…。ど、どうなんだぜぇぇ…。まりささまにほれたんだぜ!?」 「…ゆー!こんなんじゃたりないよ!」 れいむはまだまだ元気だった。自分にのしかかったままのまりさをお腹でぶるぶると震わせ、ぺにぺに をもう一度復活させる。 「な、なにするんだぜ!?」 「こうするんだよっ!」 れいむのモチモチお腹がボヨンとまりさを打ち上げる。 「ゆー!おそらをとんでるみたいなんだぜー!」 そして落ちてきたまりさをまむまむで受け止める! 「ゆっ!これくらいじゃないとれいむはまんぞくできないよっ!もういちどっ!」 「ゆー、おそらを…」×10回 「これでとどめだよっ!ゆっ!!」 「「すっきりー!!」」 れいむの対れいぱー奥義『すっきりすぱーく』が炸裂した。本来はれいぱーありすをうまく誘導し、 すっきりさせる際に地面に打ちつけるものだが、れいむはこれを純粋にすっきりのために使っている。 「ゆゆーっ!?」 まりさが大量に精子餡をれいむに放出した。改造版すっきりすぱーくの効用がこれだ。 まりさが急激にしおれていく。それに比例してれいむはツヤツヤのモチモチ、性欲全快の顔つきだ。 「ゆっ!なかなかだったよまりさ!」 「…ぜはぁ、ぜはぁ…。も、もうすっきりーなんてごめんなのぜ…。」 しおしおになってしまったまりさにお義理の礼を言うと、れいむはこれからのすっきりー!性活に 胸を躍らせながら街の中へと跳ねて行った。 その後れいむは街のゆっくりを一匹残らず『喰って』いった。研究お兄さんもさすがにこれ以上は 無意味と考え、モニターを切ってしまう。 「ふぅ、結局あまり有用なデータは取れなかったな…。れいぱーがある種の個体数調整にかかわって いることは確かだが、逆れいぱーには何の意味もなかったか…。ま、自然界に逆れいぱーが いないのが何よりの証拠かもな…。」 しかしお兄さんの考えは間違っていた。短いスパンで見ればただキモチワルイだけだが、長期で見た 場合に逆れいぱーは異なった影響をゆっくりの集団に与えたのだ。 「ねえまりさ!そろそろとかいはなあかちゃん…、つくらない?」 森の群れで番になった若妻ありすが言う。しかしその言葉にまりさは。 「…ゆ、ゆわぁぁぁ!?!?ずっぎりはごわいよぉぉぉ!!」 逆れいぱーれいむに喰われたときのことがトラウマとなり、まりさは『すっきり恐怖症』になっていた のである。 街も同様にすっきりを異常に怖がるゆっくりであふれかえってしまった。 こうして1匹のゆっくりにより、森の群れと街の野良ゆっくり達は赤ゆを作れなくなり、その個体数 を減らしていった。 図らずも研究お兄さんは手間のかからないゆっくりの根絶方法を作り出したわけだ。 街の野良ゆっくりがれいむを恐れて逃げ出すようになって数週間。れいむは『すっきり禁断症状』に 悩まされていた。 そしてれいむは禁断の方法に手を染める…。 「ゆゆうううううう!!ぞごの美お兄さんんんんん!! でいぶでずっぎりじでぐだざいいいいいいいい!!」 れいむはもみ上げをしきりにまむまむへと突っ込む。ジュボジュボと妖しい汁を噴出させて 誘うれいむ。 「いやらしい雌饅頭のまむまむをお兄さんのぺにぺにでめちゃくちゃに虐待してくださいいいいい!! でいぶを、でいぶをはやくおぞらにどばじでぇぇぇ!!!」 そう、れいむは人間を誘っているのだ。それも浮浪者達を。 「おうおう、このオナホは元気がいいなぁ!」 「ああ、なかなかのモノだったぞ!」 「おいおい、ゲテモノ喰いにもほどってもんがあるだろ!」 「いやいやいや!試してみろって!なかなか従順だし、なにより感触は最高だぜ! しかもあったけーしな!」 「…、確かに最初は気色悪かったが、よくよく見りゃなかなかのモノっぽいな…。」 「なっ!試してみろって!」 「はやく!はやく雌饅頭をめちゃくちゃにしてくだざいいいいい!!! もうでいぶはどうなっでもいいでずがらぁぁぁ!! ここを、ここをぶちこわしてほしいんでずううう!!」 浮浪者たちに囲まれ、れいむはどこまでも幸せだった。 …どうしたんだろう俺。こんなもの書いて、なんか変なものでも溜まっているんだろうか…? 批判は甘んじて受けます。 次回からは短編、直接虐待と言葉攻めの2本を考えております。 できたらその次に希少種しあわせー!物を書いてみたい。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道 ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口 ふたば系ゆっくりいじめ 177 人間の畑だと説得してみよう ふたば系ゆっくりいじめ 182 どすすぱーくをうつよ! ふたば系ゆっくりいじめ 216 子まりさの反乱 ふたば系ゆっくりいじめ 248 ゆっくりできない理由 ふたば系ゆっくりいじめ 387 れいむはよげんしゃ ふたば系ゆっくりいじめ 464 ゆ身売買 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 性的な意味でが、今年の流行語大賞だね -- 2013-04-02 10 05 30 このれいむほしい 一緒にすっきりしたい このれいむで部屋を埋めつくして 毎日すっきりー!! ってしたいよ!!!! んほおおおおおおおぉぉぉ!!!!! -- 2013-01-10 18 05 44 このれいむキモ過ぎる。 ・・・・・・ふぅ。 -- 2012-07-31 14 59 11 これはひどいw…性的な意味で -- 2012-04-03 23 59 23 ちょ、ヤバッ、オェェェェェェェッ、ウェ -- 2012-03-27 01 30 24 浮浪者と聞いて 『私が僧衣を脱ぐ日』を思い出した -- 2011-11-24 20 04 20 モルダーあなた疲れてるのよ…性的な意味で -- 2011-10-18 23 11 26 気持ち悪いわッ!! つうか不死身かよこのれいむwwww -- 2011-08-16 17 07 50 吐きそう・・・ -- 2011-02-14 00 39 07 …これは…実現すれば売れるぞ!! -- 2010-12-14 05 11 55 いやちょっとキモくて駄目だわ -- 2010-11-26 07 12 44 良いアイディアだ。感動的だな…性的な意味で -- 2010-10-13 17 56 42 これはひどい。性的な意味で。 -- 2010-09-16 18 52 38 続きが欲しいわ。 性的な意味で。 -- 2010-09-16 11 36 58 おもしrかったわ。性的な意味で。 -- 2010-08-15 22 13 29 こういうの好きだわ。性的な意味で。 -- 2010-08-12 02 22 48
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「ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート/コメントログ」 なんという正論 -- 2010-05-21 22 20 25 コンビニに募金するなんてとかいはね -- 2010-06-11 15 27 41 いいじゃん。恵んでやれよ。むしろ飼ってやれ。愛でろ。 -- 2010-07-12 23 45 39 ここはいじめSSまとめWIKIなんだから愛でろってのはお門違いだぜ 愛でWIKIのほうに行くことを薦める あとこういったいじめssにでてくるゆっくりは基本的に人間のエゴの塊みたいなもんでな 恵んでやると付け上がるし拾っても不愉快なだけなんよ 愛でるためのゆっくりが欲しけりゃペットショップで買えってなる -- 2010-07-26 19 53 27 愛でるよ。愛情表現は殴る蹴るです。好きだー!!ボゴォ!グチャ! モットユックリシタカッタ… -- 2010-07-26 21 29 56 ゆっくりに愛でる価値なんてこの世で一番無いよ。 -- 2010-08-04 22 36 54 胴付ならいくらでも愛でてやる それはもうあらゆる意味で しかしながら、ゴミを慈しむような寛大な心は私にゃ備わってない 地面に落ちてる饅頭を可愛がるなんて、どうすりゃいいのか分からんからな -- 2010-09-01 02 17 44 胴付きと希少種なら募金してやる -- 2010-09-13 14 29 59 正論だな。 何かのために募金しながら、実際は自分の懐に入れてる一部の連中を思い出してムカついたわ。 人の善意に漬け込む物乞い詐欺師共は潰すに限る。すっきりー! -- 2010-11-12 17 53 50 このお兄さん、良いことしたな -- 2010-12-12 01 36 49 ○い羽根も一部のにんげんさんがお金を搾取してるってうわさがあるよね。 -- 2010-12-12 12 02 43 うわさじゃないよーほんとうなんだよー -- 2011-07-11 00 07 12 このゆっくりは人間の実態を実演で表現してるな -- 2011-09-18 10 23 36 まあ物乞いな分だけゆっくりの方がまだマシだな 人間の場合は詐欺だもんな -- 2011-10-17 00 07 49 胴付きか稀少種なら募金しなくもないんだが……えーき様とかな!! -- 2013-12-11 00 21 01 正論正論正論正論正論 -- 2018-08-26 15 47 52 正論(正論) -- 2019-03-29 21 33 52
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■品種改良415号報告書4■ 野生種といった改良種でない既存のゆっくりを母体に選び、妊娠前から母体に投薬をおこなうことで、 次世代のゆっくりの知能強化等を図る本実験415号計画の途中経過について記す。 コストパフォーマンスと管理の点から鑑みて、本計画に使用する薬品はA薬を採用することになった。 以後の実験はA薬のみでおこなう。 注意していただきたいのは、B薬は決してA薬に劣るものではないこと。良品であり、むしろ強化という面ではA薬を遥かに凌ぐ。 (とはいえ、母体への投薬によって赤ん坊の知能が向上しているにも関わらず、舌足らずな喋りである点はA薬B薬ともに共通であり、関係者は首をひねるばかりだ) 知能強化はもとより効果は身体強化にもおよぶ。 (御存知のかとは思うが、投薬された母体のゆっくりの能力向上は一切存在しない) (415号実験での母体は全て植物型出産である。ニューボーンが小型であり多産であった方が投薬の効果を確認しやすいためだ) 効き目が強いためか、結果が表に出るのも早く、目覚めたばかりの赤ん坊の時点でその効果が明らかにみられるのだ。 ひどい話になると、生後15分の赤ん坊ゆっくり達に指導される親ゆっくり――というケースも誕生する。 実験施設の餌の採り方を赤ん坊から教わったり、子供より先に体力の限界が訪れ動けないとぐずる親。果たして面倒をみてもらっているのはどちらなのか。 基本的にゆっくりは純粋なモノであるため、投薬による能力差の逆転が発生しても彼ら親子の関係は良好である。 子は親を慕い、親も子に妬みを抱くことはない。ただ、ゆっくりという種特有の愚かさから、親が事故を起こすことは多々ある。 なお、ゆっくりに“慕う”“妬む”、それ以前に感情が存在するのか? という問題は本件とは別であるため考慮しない。 B薬の問題点について軽く記す。 (詳細なB薬の報告書は担当者が提出済みであるため、そちらを参照されたし) B薬の問題点は“一代限り”であるということ。 薬によって生まれた有能な子世代の能力を、孫世代以下はまったく受け継がない。 何度か実験を繰り返したが、孫世代の知能・身体能力の全ては親世代のそれである。 毎度毎度の実験で、頭の良い子世代が、能力的に劣る親世代・孫世代を不思議がるのはもう笑えなくなってきた。 何故受け継がれないのかは依然不明であるが、さすがはゆっくりブレインと言しか言いようがなく、研究員一同、苦笑いするしかない。 (笑えないのに苦笑いなのか、という意見は却下させていただく) これでは意味がない。我々が欲するのは永続的な改良種である。 能力に向上があったとしても、次の世代にそれを残せなくては無意味であり、たとえ向上がわずかであっても次世代に受け継がれる方を良しとする。 本研究の目的に適さず、なおコストがかさむため、以降の415号実験にはB薬は使用されない。 繰り返すがB薬は良品である。他の実験でB薬が日の目をみることを、研究者の一人として望まずにはいられない。 これらの理由により。本日13:00を持って、品種改良415号B薬被検体は廃棄処分となる。 (415号実験での母体は全て植物型出産である) 他の部署が実験用ゆっくりとして、品種改良415号B薬被検体の提出を要望した場合、供与して良い。 また外部に持ち出さず研究所内部に限るが、関係者による品種改良415号B薬被検体の使用が、昨日許可された。 各人存分に楽しんでいただきたい。ただし、書類は提出すること。私の分も残しておくこと。この二つを守られたし。 ■――――以上――――■ 「すーや……すーや……すっきりー!!!」 黒髪に赤いリボン、少女の顔をデフォルメしてデザインされたような饅頭。通称ゆっくり。 その一種であるゆっくりれいむは実に幸せそうな顔で目を覚ました。 「ゆゆ? へんなきがするよ! でもしあわせー!!!」 直径15cm前後の成体れいむが立つのは、直径5cm幅の円柱の上。 足場の狭さから身動きがとれない場所ではあるが、固定された彼女が気にすることはない。 生まれ落ちた頃より、とんだりはねたりとは縁のなかった彼女だ。 今更あわてることではなく、動き回れなくとも、いつだって美味しい食べ物は向こうからやってきた。だから、しあわせー!!! 「……しあわせー? ゆっ! そうだったよ! れいむはあかちゃんができてしあわせなんだよ!」 生体れいむは親れいむ。昨日の朝にお母さんになったばかり。しあわせれいむだ。 頭部に蔦を生やし、葉(の様なもの)を茂らせ、赤ちゃんゆっくりを実らしたゆっくりの姿は……。 見ただけでしあわせそうだな、と思わせる要素を多段に含んでいるのも確かだ。 頭上に実る赤ちゃんゆっくり達を見上げるためか、それとも「思い出したれいむ偉い」と胸をはっているのか、ふんぞり返る様な動作の親れいむ。 その所作で親れいむの下腹部に付けられた薄いプレートが姿を見せた。 【実験No.46B 母体(親子廃棄)】 「ゆーゆー♪ あーかちゃん♪ おかーさんとゆっくーりしようねー♪」 2~3cmサイズのちいさなちいさな可愛い赤ちゃん。 ごきげん笑顔で歌を歌う親れいむ。しあわせでしあわせで仕方がない。 早く蔦から赤ちゃんが切り離されて、ぽてちんと地面に生まれ落ちないものか。 親れいむの視界に映る赤ちゃんは、れいむが2種、まりさが1種。 見える範囲で3匹の赤ちゃん。だったら「もっといっぱいいるよ!」と勝手なビジョンを思い描いている。 それは正しい。確かに赤ちゃんは4匹以上。 ただそれが真っ当な想像力によるものではなく、ゆっくりブレインしあわせブレイン。 こうあればいいという勝手な願望にしかすぎないのだ。 周りを見ずに、己の都合のいい事だけしか頭にない。これが普通のゆっくりである。 「……ゅ」 「……ゆ?」 親れいむの頭上で声が聞こえた。 「ゆー?」 何事かと思い、親れいむが首を傾げる(様な動作をする)。 動きにあわせて、葉と葉が重なりあい、ガサガサと音を立てた。 それが合図であったのか、 「ゅ!」 「ゅぅ……ゅぅ……」 「……ゅ! ゆゆっ!」 蔦に実った赤ちゃんゆっくりの何匹かが声を出し始め、その内の1匹が目を開いた。 「ゆっくちー!」 世界への目覚めの挨拶。 一番最初に目を開いた赤ちゃんれいむは、元気よく叫んだ。 おそらく彼女がこの姉妹の長女になるのであろう。 挨拶をすませニコニコとごきげん赤ちゃんれいむ。 「ゆ! れいみゅのおかーしゃんはどこかにゃ?」 蔦に繋がったままであるため、軽く身をひねる程度ではあるが、 母親を視界にとらえよう、見つけようと赤ちゃんはきょろきょろと周りを探す。 「おかーしゃん?」 「ゆゆ! ひょっとしてれいむのあかちゃん!? あかちゃんなの!?」 「ゆー! おかーしゃんはしたにいるんちゃね!」 この時点でようやく親れいむは、赤ちゃんれいむが目覚めたことに気がついた。 ワンテンポ早く、赤ちゃんれいむは母親の位置を把握し喜ぶ。 「おかーしゃん! れいみゅだよ! いっちょにゆっくちしよーね!」 「ゆゆー!? ゆゆゆゆ! ゆっくりしようね!!!」 本来、植物型出産の赤ちゃんは、蔦から切り離され、地面に落ちた衝撃で目覚め、言葉を発する。 そのプロセスと違い、蔦に下がった状態で既に挨拶をはじめた赤ちゃんれいむ。 そういう理由もあり、事態をまだ把握し切れていない親れいむだが、そんな事は些細なこと。 赤ちゃんが目覚め、自分に声をかけてきてくれた事が何よりの喜び。 きゃっきゃと会話を楽しむ2匹の声に反応し、他の赤ちゃん達も目覚めだした。 「ゆーゆっくちー!」 「おひゃよーおねーしゃん」 「ゆゆ! おねぼーしゃん」 「まりしゃだよー」 「まりしゃもまりしゃだよー」 「れーみゅもいるよー!」 「みんにゃゆっくちちてねー」 『ゆっくちー!!!』 皆仲良し赤ちゃんゆっくり姉妹。 「ゆーん! あかちゃんたちゆっくりしてるのー?」 「ゆゆっ! おかーしゃんだよ! みんなあいしゃつしよーね?」 『おかーしゃーん!!!』 「ゆゆー!」 親れいむは、ゆーんと感動で瞳をうるうるさせている。 自分の赤ちゃんはなんとゆっくりした子供達なんだろう。 「ひーひゅーみーよー……ゆ! おかーしゃん!」 「ゆ?」 「れいみゅちゃちがよん! まりしゃちゃちがに! ろくしまい!!」 長女の赤ちゃんれいむが親れいむに姉妹の数を報告する。 親れいむの赤ちゃんは、れいむ種だけでなく、金髪に黒の三角帽子がトレードマークのまりさ種がいるようだ。 れいむが4匹、まりさが2匹、合計6匹。 本来は30を超える大姉妹達であったのだが…… この家族は投薬の効果を高めるため、今の数まで間引きされている。 もちろんそんな事実を親れいむも姉妹達も知るよしもない。 ついでにいえば、親れいむに6という数字の概念はない。 「ゆゆー! いっぱいいるんだね! れいむはうれしいよ! しあわせー!!!」 そのため、純粋に赤ちゃんの誕生を祝うのみである。 「そうちゃよ! いっぴゃいいるよ!」 『いっぴゃいいっぴゃい! ちあわちぇー!!!』 「ゆーん! すごくゆっくりしたあかちゃんだね!」 親れいむはうれしくてしかたがなかった。 だからこそ早く赤ちゃん全員の顔をみたくてみたくてしかたがなかった。 その雰囲気を、赤ちゃんゆっくりは感じとっていた。 顔をみたいのはこちらも同じこと。 早く蔦から離れ、愛する母と正式に対面して、「ゆっくちしちぇいちぇね!!!」と言ってあげたい。 先ほどから、一匹たりともとそう叫んでいないのは、無意識からの行為。 真にゆっくりできる場所は母の傍。蔦に繋がったここではないのだ。 「おかーしゃん! れいみゅがいくよ!」 一番最初に親れいむの元へと顔を見せたがったのは、親れいむの真上に実ったれいむだった。 この赤ちゃんれいむは、蔦の中心部に実っていたため、親れいむの声も聞き辛く、 葉に視界を邪魔されて景色を楽しむこともできずに寂しい思いをしていたのだ。 主張のために、ぷるぷると身を震わす。一緒に揺れるリボンには―― 【れ-4】 ――と、書かれた小さいタグが付いている。 タグは姉妹全てが付けていたが、彼女達は飾り程度にしか認識していない。 れいむもまりさも関係ない、仲良し姉妹のおそろい飾りだと。 「ゆーじゅるいよー」 「ゆ! そんにゃこといっちゃ……め!」 「ゆー! れいみゅはすねただけちゃよまりしゃおねーしゃん」 「わかっちぇるよ! みんにゃにゃかよしねー?」 『ねー?』 「じゃあいっておいちぇ!」 ゆっくり姉妹は仲良し姉妹。 みんなわかっていたのだ。彼女が寂しいことも、最初にいかせてあげるべきだとも。 姉妹に祝福され、赤ちゃんれいむは再度、身を震わせる。 今度は蔦から自分を切り離すためのものだ。 「ありがちょー! ゆっくちいくよ!」 『ゆっくちゆっくち!!!』 「ゆ……ゆ……ゆっくちー!」 プチンと軽い音とともに、赤ちゃんれいむの頭は開放感を得た。 今まであった愛する母との繋がりを失いはしたが、赤ちゃんれいむに悲しさはない。 いわば儀式の様なものである。古い繋がりを捨て、新しい親子の繋がりを得るのだ。 これからのことを思い、笑顔の赤ちゃんれいむは落ちていく。 ぽてちんと、親れいむの額で跳ねてワンクッション。 「ゆゆ~ん♪」 「ゆー! れいみゅのいみょーとおしょらをとんでるみたい!」 「おかーしゃんがゆっくちしゃせてくれちゃんだね!」 「ゆっくちおちちゃらじめんしゃんでいちゃいもんね!」 「おきゃーしゃんありがちょー!」 「まりしゃちゃちのおかーしゃんはゆっくちしてるね!」 赤ちゃんれいむはしあわせを感じていた。 優しいお母さん。お母さんの顔はどんな顔なんだろう。 背を向け、母の額から跳ねて落ちる赤ちゃんれいむは、楽しみでしょうがなかった。 お母さんに言う言葉は決めている。「ゆっくりしていってね!!!」だ。 その次はどうしよう。嬉しすぎてその次は考えていなかった。 言いたいこともしたいこともたくさんある。そうだ。綺麗に着地できるかな。 続く姉妹の手本になればいいな。上手くできたらお母さんは褒めてくれるかな。 次々と考えが浮かんでくる。赤ちゃんれいむの目はしあわせに輝いていた。 「ゆ~ん♪ 」 「…………ゆ?」 なにやらおかしい。 いつまでたっても、姉妹の「ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」が聞こえない。 流石にゆっくりしすぎではないだろうか? 赤ちゃんゆっくり姉妹は各々首をひねった。 「おかーしゃんれいみゅは?」 「ゆ! まだー? れいむのかわいいあかちゃんまだなのー?」 挨拶が聞こえない事を疑問に思った長女れいむが、親れいむに声をかけたが…… 返ってきたのは催促の声。 姉妹達の中で不安が高まっていく。 のん気な母の声に感情を動かされながら、おそるおそる長女れいむは再度訊ねた。 「おかーしゃん……れいみゅのいみょーちょのれいみゅは……いにゃいの?」 「まだだよ! れいむのあかちゃんゆっくりしすぎだね! あかちゃんにあいたいよ!」 『ゅ゛ーっ!?』 異常だ。 先に落ちた姉妹は、怪我をして声を出せないわけではなく、“そこにいない”。 赤ちゃんゆっくり姉妹は驚愕に身を震わせた。 互いに目をあわせ、頷きあう。 “お母さんはまだ何も知らない。心配させない様にまだ黙っておこう!” 一緒の母から生まれた姉妹。思うことはみな同じだ。 そう誓い、現状を把握すべく、姉妹達はきょろきょろと動ける範囲で身を動かす。 生まれたばかりという理由もあり、家族に会えた喜びに浸って周りが見えていなかった。 先にこうしておくべきだと、もう少し注意をしておくべきだったのだと。 幼さにあわぬ考え。 しかし、生まれ持った知能の高さ故に、姉妹にとってそれは当然のこととして認識されている。 「ゆゆっ! おねーしゃんじめんしゃんがとーいよ!?」 「ほんちょ! どうじぢぇぇぇぇぇぇ!?」 「おかーしゃんのいるびゃしょはせまいにょぉぉぉ!?」 「まっちぇね! まりしゃもみゆかりゃまっちぇね!!」 「なんぢぇー!? どーいうこちょー!?」 そして、その知能の高さ故に、彼女達は自分が置かれた事態を把握し、恐怖に泣き叫んだ。 泣き叫びながらも、親れいむに心配をかけないようにと、全員がなるべく声を押し殺していたことは特筆に価する。 「ゆ? あかちゃんたちにぎやかだね! おかあさんをなかまはずれにしないでね!」 「ゆゆっ!? おかーしゃんちょっとまっちぇちぇね!」 「ゆ? ゆっくりまつよ!!!」 親れいむに待ってとお願いし、赤ちゃんゆっくり姉妹は状況を整理することにした。 幸い、親れいむはゆっくり待ってくれている。今は。 姉妹全員が得た情報を集めると、だいたいこういうことがわかった。 ●お母さんは何か長くて高いものに乗っていること。 ●おそらくお母さんの座っている場所は狭くて、他の皆は乗れないだろうということ。 (親ゆっくりが固定されているのは、幅5cm・長さ1.5mの棒の上である) ●そのため、自分達は地面さんからとても遠くて高いところにいること。 ●地面さんは色んな種類の綺麗な色だということ。 ●この高さから落ちるとどうなるの? ●……ゆっくりできないんじゃないかな。 「ゆゆゆっ! だいじょーびゅだよ!」 「まりしゃ!?」 「ほら! おかーしゃんとおなじくりゃいのたかしゃにもじめんしゃんがありゅよ!」 よく見れば、親れいむから離れた位置に、同じ高さの地面がみえる。 今いる場所からそこまでの距離は、親れいむ1.5匹~2匹分の幅だろうか。 「おかーしゃんがぴょんしちぇくれれびゃみんにゃたすかるよ!」 「おかーしゃんならいけりゅね! おかーしゃんここかりゃむきょーにぴょんしちぇね!」 「おきゃーしゃんぴょん!」 「ぴょん!」 「ゆ? ぴょんってなーに?」 『ゆ゛ぅぅぅぅぅう!?』 成体ゆっくり2匹分の幅。 自分達では無理だろうが、大きなお母さんなら跳び越えられる! そんな姉妹の希望は即座に打ち砕かれた。 5cm幅の足場での跳躍。難しいかもしれないが、一般的なゆっくりなら可能であったかもしれない。 が、この親ゆっくりは、生まれ落ちた時には既に、運動能力を削がれていた。 主な生活場所は1匹用の水槽。たまにみる仲間も同様、運動能力を削がれた個体。 動けずとも、餌は研究員が食べさせてくれた。 最初から運動はできず、運動という行為を見聞きすることもなく知らず、動けずとも不満はない。 まったく動けないわけでもない。暇なときは上下左右に体を揺らしたり、軽く身をひねる。たのしい。 そうやって、ずっとゆっくりしてきたのだ。これまでも、そしてこれからも。 「ゆっゆぅぅぅぅぅぃぃぃっ!! おかーしゃんごめんにぇぇぇ!! みんにゃごめんにぇぇぇ!!」 「ゆ? ゆ? あかちゃんなんであやまるのー?」 親ゆっくりに“ぴょん”の説明をしている途中で、赤ちゃんまりさは気付いてしまった。 理由はわからないが、母親が運動をおこなえないこと。それを理解できないことに。 だから、自分の不用意な発言が、母を傷つけ、みなに余計な希望を持たせたと、赤ちゃんまりさは思った。泣いた。 「まりしゃなきゃないちぇね!」 「……まりしゃ?」 泣く赤ちゃんまりさをなだめたのは、もう1匹の赤ちゃんまりさ。 ちょうど、親れいむの左右に実った赤ちゃんまりさ2匹は、互いの顔を合わせたことがない。 6姉妹の中でまりさ種は2匹だけ。 他の姉妹も大好きだったが、同じまりさ種同士の仲間意識がなかったといえば嘘になる。 その顔も知らない、言葉を交わすだけの姉妹が、自分を励ましてくれている。 「ないちゃらおかーしゃんもみんにゃもきゃなしーよ?」 「そうちゃよ! れいみゅちゃちもきゃなしーよ!」 「みんにゃ……」 雨降って地固まる。 結果として姉妹・家族の結束を強くする出来事となった。 見方を変えれば選択肢のひとつが減って、尻に火がついたといったところだが。 「まりしゃはまりしゃでしょ! しみゃいのいきおいににゃるんちゃよ!」 「……ゆ、まりしゃ……ありがちょー」 「まりしゃなきやんぢゃね! まりしゃしゅごいね!」 「ゆー! まりしゃはしゃっきもたくしゃんのことをおしぇーてくれちゃね!」 「でみょむりしにゃいちぇね!」 励ました方の赤ちゃんまりさは、親れいむの左外側に伸びた蔦の一本に生っていた。 その環境と持ち前の行動力で、限界ぎりぎりまで身をひねって、周りの情報を集めていたのだ。 現に姉妹が手に入れた情報の多くは、彼女からもたらされたものが多い。 長女れいむは、そんな勇敢な妹まりさを誇りに思っていたが、同時に危うくも思っていた。 蔦から切り離されるとき―― それは赤ちゃんが落ちても大丈夫なぐらい成長した結果、その自重で落ちる。 あるいは(ある程度成長しているという前提がつくが)、外敵に襲われた場合、 刺激によって目覚めた赤ちゃんが、体を揺すって自力で蔦との繋がりを切って逃げる。 あとは成体ゆっくりが切り離してくれる場合だが、前の二例ともに蔦が離れやすくなっている。 今の姉妹は、生まれ落ちる準備ができているため、蔦は動き回れば切り離されやすく、例え動かなくとも自然に切り離される。 後者の理由で赤ちゃん達は急いで対策を立てる必要があり、前者の理由で長女れいむはまりさの行動を心配していた。 今もまた、まりさは体をひねって下界を見下ろそうとしていた。先に落ちたれいむの姿を探しているのだろう。 「ゆー! みゅりじゃないよ! みんにゃのためにゃらまりしゃにちょっちぇ――」 プチンと音が聞こえた気がした。 「――ゆ?」 音と一緒にまりさの体が軽くなった気もした。先ほどまで見えなかった景色が目に入ってくる。 姉妹達が見つけたかったものが……見えた。 「れいみゅおねーしゃん――」 ――まりしゃのいみょーとのれいみゅいたよ? このまま落ちると姉妹がどうなるのか。 先に落ちた赤ちゃんれいむがどうなったのか。 これから自分がどうなってしまうのか。 赤ちゃんまりさは、ゆっくりと理解し……姉妹の視界から消えた。 「…………」 「…………」 「…………」 「……まりしゃーっ!?」 「まりしゃおねぇーしゃぁぁぁぁん!?」 「ゆー!? ゆー!? まりしゃがどうしちゃの!? まりしゃのしみゃいのまりしゃどうしちゃのー!?」 自分の見えぬ場所で何が起こったのか? 泣く自分を慰めてくれた姉妹が何故、泣き出したのか? 赤ちゃんまりさはわからなかった。わからなかったからこそ不安でたまらなかった。 もう一匹のまりさが、まりさがどうなってしまったのか? 「……ゆっぐ……ゆっぐ」 「……おちちゃった。れいみゅのいみょーとのまりしゃ……おちちゃった」 長女れいむが嗚咽を堪え、幼いなりに努めて冷静に、残った赤ちゃんまりさに事実を告げた。 姉妹がどうなったのかを伝えられた。……が、頭がついてこない。 それでもゆっくりと、ゆっくりブレインにその意味が染みこんでくる。 ……顔をみたことのない、もう1匹のまりさとはもう二度と会えない。 理解がおよんだとき、色んな感情が堰をきって流れ出そうになる。 「……ゅ……ゅぁ……っ……ゅぁ」 「りゃめ! にゃいちゃりゃめ! おかーしゃんがかなしみゅよ!」 「……ゆっぐ!」 そうだ。親れいむを悲しませてはならない。 皆で誓った。先ほど母を悲しませてしまった時、あのまりさが止めてくれた。 ここで自分が泣けば、尊いその行為を無駄になる。残された赤ちゃんまりさは、堪えた。 無駄にしないために。あの姉妹の行為を無駄にしないために。 その思いは残された姉妹も一緒。ゆっくりするよ!!! 心は一つ。 と、赤ちゃんゆっくり達はイベント満載であったが、頭上のドラマを知らぬ親ゆっくりは暇であった。 いつまでたっても、赤ちゃんが顔を見せてくれない。 待っててと言われたが、まりさと聞いて視線を上にやれば、目に見える赤ちゃんは2匹。 「ゆ~? そういえばまりさがいないよ~? どこーまりさどこー?」 のん気なことを言う。 母の言葉に子供達は震えていた。言えるはずがない。 母を思って押し黙る赤ちゃん達であったが、親からすれば返事がないだけのこと。 待てといわれ相手にされない。 親れいむは待っていてもよかった。ずっと1匹でゆっくりしていてもよかった。……いつもなら。 しかし今は話が違う。赤ちゃんが生まれ、親れいむは1匹ではなくなった。 一緒にゆっくりしたい。その欲求を満たしたいのだ。 「れいむのあかちゃんゆっくりしすぎだよ? ゆゆ! そうだ! おかあさんがゆっくりおろしてあげるね!」 待ちきれなくなった親れいむは、名案とばかりに体を揺らす。 あわせて揺れる頭上の蔦、葉、赤ちゃんゆっくり。 ガサガサと葉がすれる音はリズムカル。 「ゆっゆゆー♪ あーかちゃんゆっくりおーちてーきーてね♪」 歌い出すぐらいごきげんになる名案。親ゆっくりにとってはそうかもしれない。 が、赤ちゃん達にとっては名案でもなんでもなく、死を早める行為に他ならない。 「ゆ! ゆぅぅぅぅっん!?」 「やめちぇね! おかーしゃんゆっくちやめちぇね!?」 「おきゃーしゃぁぁぁんっ!?」 「れーみゅちゃちがゆっくちできにゃくなっちゃうにょぉぉぉ!!」 「ゆ! わかったよ! ゆっくりやめるよ!」 親れいむは愚鈍ではあったが素直で聞き分けはよかった。 この点は感謝してもよく、幸運であったともいえる。 それで事前の愚行がなかったことになるわけではないが。 間違いなく、今の揺れで赤ちゃんと蔦を繋ぐ接点は脆くなっただろうから。 元より残された時間はわずかだった。赤ちゃん達の時間は更に削がれた。 「ゆっゆっゆっ……!」 「……ゆふー」 急がねばならないのはわかっている。考えねばならないのもそう。 しかし幼い生命にとって、今をなんとか生き延びたこの瞬間から、 脳裏にちらついた死の恐怖を遠ざけ平静になろうとする時間を誰が責められようか? 恐怖は転じて生への執着でもある。落ち着きを取り戻す中、生きようとする意志が、1匹の赤ちゃんに閃きをもたらす。 その1匹は、しばし真剣な顔で前後の揺れに身を任していた。 冷静になった状態で揺れを体感し、自分の考えを実行する。 「ゆっ!」 「……ゆ! ゆっくちしてきちゃよ! ……れいみゅ?」 「ゆっ!」 声をかけられた赤ちゃんれいむは、揺れ幅の頂点で力み、自ら体を動かして勢いをつけ揺れ幅を広くしていく。 親れいむの正面付近に生る長女れいむから、親れいむの右横よりやや後ろに生る、この赤ちゃんれいむの姿はみえない。 何やら力んだ声が聞こえてくる。 長女れいむは、残った方の赤ちゃんまりさ――親の右側に生った子に声をかけた。 「まりしゃ! まりしゃにゃられいみゅがなにしちぇりゅかわかりゅ?」 「ゆ! まりしゃにょうしりょのれいみゅはびゅんびゅんいっちぇりゅ!」 びゅんびゅん? なんのことだろうと不思議に思ったが、その答えは本人から語られた。 親ゆっくりが揺らした事をヒントに、振り子運動の力を借りて、向こうまで飛べないかと。 「ゆゆっ!」 なるほど。ひょっとするといけるかもしれない。 「でもあぶにゃいよ! ぷっちんしておちちゃうかみょしれにゃいよ!?」 「しょーだよ!」 「ぢぇも! こにょみゃみゃだとおちちゃうよ!」 何もしないままでも落ちて、ゆっくりできなくなる。それは皆にもわかっていたことだ。 状況を打破できる術があるのなら、たとえリスクを抱えてもやるべきこと。 特に長女れいむは、そのことを痛いほど感じていた。責任感があった。 ほんの十数秒早く目を開けただけの僅かな差。それだけではあったが、それが長女としての意識を芽生えさせた。 ゆっくりにしてみれば、それだけで十分。 「ゆ! わかっちゃよ! じゃあおねーしゃんがしゃきにとぶよ!」 まずは自分が飛ぶ。危険なことを先に妹にやらせるわけにはいかない。 自分が飛んでいる間に、他の姉妹が別のアイデアを練ってくれるかも知れない。 「だめりゃよおねーしゃん! れいみゅがしゃき!」 「……ゆっ!?」 「れいみゅがしゃき! おねーしゃんはおねーしゃん! みんにゃのしょびゃにいちぇね!」 赤ちゃんれいむの振り子の動きが、速く大きくなっていたこともある。蔦がもう持たないかもしれない。 そんな理由もあったが、今口にしたことが一番の理由。姉妹の精神的柱になっていて欲しい。 大きく動く右側の赤ちゃんが、蔦から離れるのも時間の問題だということもあり、長女れいむは困ったが納得した。 もうこの赤ちゃんれいむは飛ぶしかないのだ。 「そりょそりょいくにょ……!」 前、後。前、後。前、後。前、後。前……。 勢いは十分。よく見ていてね、と姉妹に言う。次に飛ぶ姉妹の参考になるだろうから。 もし失敗しても、とは言わなかった。 この回で飛ぼう。決意が鈍らないうちに。 ……後。勢いを利用して前に出る。いける、いくしかない。ゆっくりするために。 そのためには、前方の頂点に達するより先にやらなければならないことがある。 加速を得た赤ちゃんれいむは、勢いの力を借り頭部に力を入れて――蔦を切り離した。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅっ!!」 宙を舞う。 蔦という枷から解き放たれ、より前へ。 「ゆゆっ!? ゆーっ!」 赤ちゃんまりさはみた。背後にいた姉妹の背中を、勇気ある姉妹の姿をみた。 「がんばっちぇ!」 「ゆ! れいむのあかちゃん? あかちゃんとんでるの!?」 「れーみゅのおねーしゃんおしょりゃをちょんぢぇるにょ!」 「いきぇぇぇぇ!」 長女れいむと、その傍にいる赤ちゃんれいむが激を飛ばす。 お母さんが自分の姿を見てくれている。 「ゆゆーん! ゆぅぅぅぅーん!!」 飛んでいた。皆の思いに支えられ、何物にも邪魔されることなく飛んでいた。 目指す場所が近づいてくる。いや、自分が近づいているのだ。着地するために。自由を得るために。 壁が近くなる、もうすぐだ。……壁? 赤ちゃんれいむは気付いてしまった。高度が落ちているのだ。 「――ゆびゅっ!」 失敗は激突によって告げられ。失敗の結果は落下。 2cm……いや1cm高ければ、運命は変わっていたかもしれない。 だが最初のチャレンジャーの挑戦はもう終わり。もう二度と挑むことも、ゆっくりすることもない。 また1匹、姉妹がゆっくりできなくなってしまった。信じたくはない。が、赤ちゃんれいむがぶつかった場所には染み。 皮肉な話だが、それが赤ちゃんれいむの生きていた証となっている。“生きていた”、だ。 「ゆ~? れいむのあかちゃんどっかいっちゃたよ?」 赤ちゃんがどこにいったのか、不思議そうな母れいむ。 もうここにいない姉妹を思って、残った赤ちゃんゆっくりは泣きたかった。 「ゆ! でもいいよ! れいむはゆっくりまつよ! つぎはだれ!? れいむにおかおをみせてねあかちゃん!!!」 子供とゆっくりしたくてたまらない、そんな母の和やかな声が、赤ちゃん達の悲しさと申し訳なささを増加させる。 残るは3匹。その内の1匹、全姉妹の中で最後に目覚めた末っ子れいむの、感情は決壊寸前。 「まりしゃがいくよ!」 「……ゆ?」 外に流れ出してしまいそうな、末の子の感情を押しとどめたのは、まりさであった。 まりさがやるんだ。体を前後に振り、飛ぶための加速を得ながら、まりさは思う。 もう1匹のまりさは、自分を励まし皆を元気付けた。 飛んだれいむは、先に行くことと意思をみせた。 勇気あるものの行為は、皆の勇気をも奮い立たせる。誰かが笑えば皆も笑える。 まりさはそれがまりさの生き方なのだと、ゆっくりまりさのあるべき姿なのだと、そう心で理解した。 「……ゅ……まりしゃおねーしゃん……」 「まりしゃ!」 「ゆん! ゆん! ゆ……っん! あんしんちちぇね! まりしゃのかりぇーなちょーやくにおどりょいちぇね!」 誰も泣かせない。だから自分も泣かない。不敵に笑う。皆が笑える先を作るために。 泣き虫まりさはもういない。先に行ったまりさを見たとき、皆が誇りを抱き、先に進もうと思える、そんな背を持つゆっくりになるんだ! スポンという音が聞こえた気がした。すぽん、かもしれない。 結論だけいえば、決意をしてからのまりさは最期まで泣かなかった。二度と泣くことはなかった。 「…………」 「…………」 あまりにも唐突。残された赤ちゃん達は、流れるように起こった事象に、泣き出すことも叫ぶこともなく、ただ呆然とする。 理解が追いついてこない。いや、少し時間を置き何があったのかの理解はできた。理解したくないだけだ。 だが現実はそれを許さない。目の前では、蔦にぶら下がった黒いとんがり帽子が揺れている。 振り子運動を繰り返すのは帽子のみ。視界から帽子が消え、また戻ってくる度に、帽子の下にまりさがいるのではと――そんなことはなかった。 残る姉妹は2匹。 長女れいむと末っ子れいむ。6匹いた姉妹の中で、一番近い距離にいた姉妹だ。 「れいみゅ……」 長女れいむは悩む。 自分は飛ぶ気でいる。姉妹の行為を無駄にしないために、残された者の務めとしてゆっくりする未来を勝ち取るために。 妹を残して飛ぶのは気が引ける。もし自分が失敗すれば、末の妹だけ残していくことになる。 母も残っているが、自分以外の姉妹がいなくなってしまったという悲しさに、彼女は耐えられるのだろうか。 現に今も、小さく揺れる黒い帽子を眺めたまま動かない。や、無言で小刻みにぷるぷると震えている。 ゆっくり達は知るよしもなかったが、長女れいむが最初に目覚めた事から、年長者の責任に目覚めたのと同じ様に―― 末っ子は最後に目覚めたことと、長女れいむがそばにいたことで、他の姉妹より精神が幼く、他者にやや依存する傾向があった。 そんな理由を長女は知らないが、妹が残されることに耐えられるとは思わなかった。 ならば自分が横で見守り、励まし、助言を送りながら、妹を先に飛ばせるべきか? 否、先に飛んでねといえば、彼女は泣くだろう。落ちていった姉妹の恐怖がこびりついている。 ならば同時に飛ぶべきか? 否、自分にあったタイミングで飛ぶべきだ。下手に相手にあわせて距離が足りなければ意味がない。失敗は許されないのだ。 ならば答えはひとつしかない。 「れいみゅ……ゆっくちきいちぇね……おねーしゃんがしゃきにとぶよ」 「――ゆゆっ!?」 末の妹の意識が、長女の言葉で現実に引き戻される。同時、妹の浮かぶ表情は驚愕。そして悲嘆。 「れーみゅをおいちぇかないぢぇぇぇぇ! いっしょにゆっくちしよーよーっ!?」 「……れいみゅ」 できることならそうしたかった。 あるいは別の方法を一緒に考えてもよかった。 ……今なら、2匹だけになった今ならとれる方法もある。 皆がいたときは言い出すことはできなかった方法。偶然にも残った2匹は、母の正面側に実った姉妹。 狙いをすまして落ち、母に舌で受け止めてもらい口の中に避難する。向こう側に飛ぶよりも安全な方法だ。 「だいじょうぶだよあかちゃん! おかあさんがいっしょだよ!」 「ほりゃ、おかーしゃんがいるよ? だかりゃあんしんちちぇね?」 安心できる声。お母さんの声に、長女れいむの不安も薄らいでいく気がする。 お母さんはきっと受け止めてくれるよ、れいむ。疑いはない。 けれど長女れいむは飛ぶことを選ぶ。先に進むべきだと、それが残されたものが受け継いでいくことだと思うから。 「れいむ……とぶのがこわかっちゃりゃ……おかーさんにうけとめちぇもらうんぢゃよ?」 「ゆっぐ……ゆっぐ……ゆっぐ……」 妹は聡い子だ。返事はなかったが理解してくれているだろう。 前に飛ぶために、加速を得るために、長女れいむは体を動かす。 お母さん――れいむ達を産んでくれて、うれしかったよ。 れいむ――長女である自分が浮かれていないで周囲注意をくばっていれば、あんなことにならなかった。ごめんね。 まりさ――本当は自分がしなければいけなかったのに、皆を引っ張っていってくれた。ありがとう。 れいむ――皆が見た背中はとても頼もしかったよ。勇気がでたよ。がんばるね。 まりさ――泣かなくなったね。自分だけじゃなく、妹の涙を止れる子になったね。つよいね。 れいむ――お姉ちゃんが飛んだら、れいむは泣きやんでくれるかな? 感情を込め、力を得る。喜びも悲しみも、立ち止まるためではなく、巡り巡って、前にただ前に進むための糧となる。 速く速く、強く強く、前へ前へ。 こんな状況でなければ楽しかったのだろう。だが笑う。快と長女れいむは笑う。 生きるために、妹に何かを残すために。 皆! 一度でいいから力を貸してね! 不出来なお姉ちゃんが、立派なお姉ちゃんとしてやり遂げるために! れいむは飛んだ。 高くより高く。 前へより前へ。 目指す場所へ、ぐんぐん近づいていく。高台より更に高く、長女れいむは宙を飛んでいる。 身を任すではなく、意志によりれいむは風になった。進むべき風に。留まることのない風に。 次は着地だ。飛ぶ時間は思うより短い、早々に心の準備を決め。衝撃に備える。 高さは十分だった。が、着地の構えによる動きのせいか、若干軌道が変わった。着地地点が僅かだが、台の端にずれる。 このままでは、着地の際にバランスが崩れ、落ちてしまう―― 「――ゆんっ! ぐぅっ!」 前へ。 体重と勢いを前半身にかけ、進むことの意志を押し通す。 鈍痛が幼いれいむの体を支配しようとする。否。ここで痛みに飲まれることも流されることも、否。 ここまで来た。ならば前へ。前へと意志を通す。落ちるわけにはいかない。 はねる。 勢いそのままに、地面に叩きつけられた衝撃が全身に駆け巡る。 前へ進むことを選んだ結果、直前で受身を放棄した結果がこれだ。痛みはあれど、後悔はない。 始めて触れる地面さんは固かった。それでも、触れれることが喜ばしかった。 ころがる。 れいむの体は台の外ではなく、内へ。 姉妹達の想いを胸に長女れいむは到達を成し遂げたのだ。 やったよ皆。やったよお母さん。やったよれいむ。れいむはやったよ。 地面さんは痛かった。でも、お母さんは柔らかいに違いない。妹と一緒にふかふかー、ゆっくりー!!! するんだ。 そうだ! 早くお母さんにれいむの無事な姿をみせてあげよう。れいむもお母さんのお顔をちゃんとみたい。 早く妹にもお姉ちゃんは大丈夫だよって言わなきゃ。妹を早く安心させて、ゆっくりさせてあげなきゃ。 ――泣きやんでくれたかな? れいむは妹の涙を止めてあげられたかな? 痛みが引き始めたれいむが、目を開けて見たものは、母の顔でも妹の笑顔でもなかった。妹の泣き顔でもなかった。 遠い遠い地面だった。 「ゆ~~~? れいむのあかちゃんきえちゃったよ?」 母れいむは、今度こそ自分の赤ちゃんを見失うことはないと思っていた。 今回飛んだ子は、視線をあげれば見える位置。頭上でぷらぷら動き出したときから、しっかりと目を離さなかった。 飛んで自分から離れた場所に乗るのもきちんと見た。のに忽然と消えたのだ。不思議だ。 だけど母れいむは楽しかった。初めてなる母親というのは新しいできごとばかり。 赤ちゃんは飛ぶ。赤ちゃんは消える。自分にはできないことだ。 母れいむも赤ちゃんだった頃があったはずだが、そんな経験は無い。でも、きっとできたに違いない。 「ゆ? ゆゆゆゆゆっ!?」 急に髪が痛くなった。少し重い気がする。 今までなかったことだ。これも母親になったからに違いない。赤ちゃん達ができたときも頭の上が重くなった。似ている。 「ゆーん……れいむどんどんおかあさんになっていくよー」 だらしのない笑みを浮かべる母れいむ。しあわせー。 これからはもっとしあわせーだ。母れいむは1匹だけではない、家族がいる。どんどん新しい発見と喜びがあるだろう。 赤ちゃんに色んなことを教えてあげよう。ごはんは美味しいよ。みんなで食べたらもっと美味しいかな。 「……ゆ? だれかよんだ?」 考え事の途中、赤ちゃんに呼ばれた気がして、母れいむは頭上の赤ちゃん達に訊ねた。返事はない。 気になったが、何度もしつこく訊ねるような事はしない。にんげんさんに教わった。れいむはいい子だからそれを守れる。 ああ、そうだ。そのことも赤ちゃん達に教えてあげないと。にんげんさん達にも可愛い赤ちゃんをみせてあげないと。 楽しい未来に想像をめぐらせる。母れいむが好きな遊びだ。にんげんさんは忙しいから、母れいむはこの遊びに興じることが多かった。 でも、もう1匹じゃない。早く赤ちゃん達と皆でゆっくりしたいな。母れいむは楽しみで仕方がなかった。 いつの間にか、髪の重みは消えていた。 ■点数発表 +0点:れいむ4、まりさ1、まりさ2 +1点:れいむ1 +2点:無 +3点:れいむ2 +10点:無 -2点:れいむ3 昼までに各自が選んだ3匹の得点合計合計をすましておきます 2位までが集めた参加費を使って食堂でタダ飯喰ってください シャレで作ったマイナスゾーンに落ちたれいむが勝敗を分けた わりと飛ぶもんですね飛びすぎたせいで暫定1位からビリ辛い このSSに感想を付ける
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とある野良ゆっくり達の話 8KB ※13あき氏のイラストを基に書いています。 台詞、モノローグいろいろパクリ、原作レイプ注意。 ここに、一匹のまりさがいた。 まりさは山のゆっくりであった。 れいむを妻に迎え、子れいむ、子まりさという子供を授かった。 何処にでもいる普通のゆっくりだ。 まりさは山のゆっくりであるから、自分で自分のご飯を調達する必要があった。 ゆっくりの間で言われている「狩り」。木の実などを目的にしていることからどちらかと言えば採取なのだが今は関係ない。 とにかくまりさは狩りへと出かけるのが日課だった。 家族持ちのまりさにとって、山での狩りは大変な物だった。 なにしろ家族を扶養しなくてはならない。それはまりさにとってとても大きい負担だった。 今日もまりさは家族のため、ご飯を探して山を駆けずり回る。 「ゆぅっ!こんなもんだね!」 それなりの量のご飯を帽子に詰め込み、巣へと急ぐまりさ。 今日の狩りは終了のようだ。 「ゆっくりかえったよ!ただいま、れ・・・・・・」 「おそいよ、まりさ!はやくごはんをだしてね!」 「おとーしゃんはしゃっしゃとれいみゅにごはんちょうらいね!」 「なにしちぇるの!?まりしゃにごはんをよきょしちぇね!」 罵声にも似た催促の声で迎えられるまりさ。 もうこんなことは慣れっこだ。いちいち怒る気など起きない。 「ゆっ、きょうのごはんはこれだよ。ゆっくりたべ・・・・・・」 「はっふ!うめっ!これまじうっめっ!むーしゃむーしゃ!」 「むちゃっ、むちゃべっ!うっみぇ!きょれみゃじうっみぇ!」 「まじぴゃねぇ!ぎゃーちゅぎゃーちゅ!」 一日走り回って集めたご飯も、家族があっという間に平らげる。 その姿を尻目に、まりさは確保しておいたご飯を咀嚼する。むーしゃむーしゃ。少ない。 明日もまた、狩りに行かねばならない。 家族とゆっくりするために、食後のゆっくりは欠かせない。 食休みもかねて、ゆっくりと休憩する。 そしてそのまま眠りに入る。 家族みんなで擦り寄って、明日の朝までぐっすりゆっくりと眠るのだ。 まりさにとって唯一ともいえるゆっくりできる時間である。 次の日の朝になれば、家族みんなで「ゆっくりしていってね!」の挨拶。 そしてまたまりさは巣を出る。 ゆっくりするために、まりさはまた狩りに出かける。 ある日、山の麓でまりさは素敵なゆっくりプレイスを発見した。 そこではイチゴさんがたわわに実り、雨さんが降ってきてもゆっくりできそうな立派なおうちもあった。 ここなら一日中森の中を駆けずり回ってご飯を探す必要もない。 ここなら大切な家族と一日中ゆっくりできる。 そうだ。ここを、まりさのゆっくりプレイスにしよう! きょうからここがまりさのゆっくりプレイスだよ! ゆっくりしていってね! そうと決まれば早速、まりさは家族を連れてゆっくりプレイスへと向かっていった。 家族みんなでゆっくりしよう。そのためのお引越しだ。 補足するが、まりさが見つけたゆっくりプレイスは人間の住居である。 山暮らしであるまりさは人間の事をろくに知らなかった。 元ネタ絵 byありす13あき ここに、捨てられたれいむ達がいた。 彼女達はいずれも薄汚れ、野良であることは一目瞭然だった。 ただし、普通の野良とは違うところがひとつあった。 それは口にくわえられた鋭い木の枝、釘、そして剃刀である。 野良れいむ達は「ゆっくり強盗団」だった。 捨てられたゆっくりが武装して、人間や飼いゆっくりを襲撃するのだ。 最近、ゆっくりれいむ種が捨てられるという事件が急増していた。 その理由は、テレビで連日流れるワイドショーのせいだった。 「でいぶ」というれいむの亜種がいる。 なんでもこの世の全ては自分のためにあるという妄想に取り付かれ、誰に対しても尊大極まる態度で応じるれいむのことを指すらしい。 口コミに始まったこの噂は面白半分でマスコミが大々的に報じ、あっという間に人々の間に広まった。 ふーん、でいぶか。嫌なゆっくりだなぁ。 あれ、でももしかしたらうちのれいむもでいぶかもしれないぞ。 言われてみればそうだ。自己中心的な志向、尊大な態度、どれをとってもでいぶに当てはまる。こいつはでいぶだったのか。 でいぶなんて飼いたくない。どうすれば・・・・・・そうだ、捨ててしまおう。 ブームに踊らされやすい彼らは、このような思考のもとに次々とれいむを捨てていった。 もちろん捨てられたのはでいぶ要素があるれいむだけ。お利巧なれいむはそのまま飼われ続けた。 だが、捨てられた数が数だった。なにせれいむは、基本種中の基本種なのだ。数だけは多い。 あっというまに捨てれいむの数は増えていく。 そうやって捨てられたでいぶ候補達は元々よろしくなかった性根が更に歪み、本当にゲスでいぶとなってしまった。 繰り返すが、捨てられたれいむの数は多い。それの殆どがでいぶと化していくのだ。 自然、野良の最大多数派をでいぶが占めた。 当然ながらでいぶ達は自分達を捨てた人間を恨んだ。 その一部がこうして徒党を組み、「ゆっくり強盗団」誕生となったわけだ。 野良れいむ達(この際でいぶとれいむの違いはつけないこととする)もそんな強盗団のひとつだった。 口にくわえた凶器は、先住野良であるみょんから数に物を言わせて奪い取った。 今日もまた野良れいむ達は飼いゆっくりを見つけた。 飼いれいむ。何故自分達と同じ姿であるこのれいむだけが幸せそうな境遇を手にしているのだ。 許せない。このれいむをいじめて、ついでにこのれいむの飼い主もいじめてやる。 彼女達は調子に乗っていた。 この自信は先日人間に傷をつけた事実から来ている。 もっとも、傷を負わせたのは年端も行かない女の子で、それによって人間達は怒り狂っているということを野良れいむ達は知らない。 これは余談だが、後日大規模な野良ゆっくり狩りが行われた。 このれいむにはきっときれいなおうちがある。 そこでたっぷりとれいむをいじめ、そしておうちをうばってゆっくりプレイスにしよう。 そんな考えとともに、野良れいむ達は飼いれいむを尾けていく。 遠くにはおそらく飼いれいむのおうちであろう人間の住居が見えた。 元ネタ絵 byありす13あき ここに、一匹のまりさがいた。 断っておくが最初のまりさとは別物である。 「ゆゆ~!れいむのあかちゃん、ゆっくりそだってね!」 このまりさはれいむを孕ましていた。 それだけならよくある話だが、この場合は少々事情が異なっている。 れいむは飼いゆっくりであった。対して、まりさは飼いゆっくりではない。 つまり、野良が飼いゆっくりを孕ましたのだ。 飼いゆっくりにとって野良との交尾は忌避されるべきものとして教えられる。 なぜなら、それは飼い主にとって喜ばしい物ではないからだ。 誰だってペットが何処の馬の骨とも知らぬ野良の子を孕んでいれば、嫌な顔をするだろう。 れいむもそれは重々承知していたはずだった。 飼い主への背信行為は万死に値する。 しかし野良まりさはかつて飼いゆっくりを孕ましてそのまま人間のおうちに入り込んだ野良ゆっくりを知っている。 あわよくば自分もそうなりたいと思って、このれいむに手を出したのだ。 れいむは能天気にお腹の赤ちゃんに向かって話しかけている。 飼いゆっくりのルールなど頭から消えうせ、幸せな日々が待っていると信じているのだろう。 それでいい。 まりさは人知れず笑う。 れいむが幸せになってくれれば、自分もそのお零れを貰って幸せになれるのだ。 (ゆふふ、まりさもにんげんをどれいにするのぜ!) 野良まりさは期待に満ち溢れていた。 早速れいむを急かし、人間のおうちへ案内させる。 そこが未来のゆっくりプレイス。まりさは笑いが止まらなかった。 元ネタ絵 byありす13あき 「ゆ゛っ・・・・・・ゆ゛ぁ゛っ・・・・・・」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 「いだいいいいいぃぃぃぃ・・・・・・ぬいでえええぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」 「じぬぅ・・・・・・じんじゃう・・・・・・」 「どぼじでぇ・・・・・・どぼじでごんなごどにぃ・・・・・・」 「ゆっ・・・・・・ぅゆっ・・・・・・ゆげえええええええええええ」 今、人間の家、その中庭では凄惨な処刑が執行されていた。 ここに集まったゆっくり達。その身体には何本も杭が突き刺され、そのまま空中高く吊り上げられている。 まるで百舌の早贄。あるいはルーマニアの串刺し公を連想させる。 こんなことをしたのは誰かと聞かれれば、それはこの家の主がやったことだった。 彼はここ数時間家を離れていた。理由は散歩、あるいは買い物、なんでもいい。 そして戻ってくれば玄関には野良ゆっくり共がたむろしていたというわけだ。 そう、この野良ゆっくり達とは、先述のまりさ家族、ゆっくり強盗団、野良まりさである。 奇しくも彼らが目指していたのは同じ場所。 何の運命のいたずらか、彼らを同時刻に到着させたのだ。 それぞれゆっくり達は思い思いの行動を過ごしていた。 まりさ家族はイチゴのプランターを食い荒らし。 ゆっくり強盗団は家の中に押し入ろうと釘や剃刀などで手当たり次第に傷を付け。 野良まりさは何をするでもなく眠っていた。 最後のはともかく、これが家の主の逆鱗に触れるには十分過ぎただろう。 結果、野良ゆっくり達はただの一匹も例外は無く死ぬ定めにある。 子ゆっくりであろうとそれは変わらない。 むしろ体力がない分早々に死んだ。 そして地面に聳え立つ杭の一本に小さな、本当に小さな饅頭が突き刺さっている。 子ゆっくり、いや赤ゆっくりよりも更に小さい。胎児ゆっくりであろうか。 最も、それはどうでもいいことだ。何故ならその小さな饅頭の息は既に無いからである。 そんな小さな残骸を杭の根元で見上げているのは飼いれいむ。 まむまむからは僅かな餡子を流し、その顔は絶望に染まりきっている。 「あが、ぢゃん・・・・・・れいむの、あがぢゃん・・・・・・」 家の主は同時に飼いれいむの飼い主でもあった。 そしてそのれいむが孕んでいた。やったのはどう見ても野良のうちの誰か。 彼は野良の子を孕ましておくほど人が良くない。結果は見ての通りだった。 杭の先についた元赤ちゃんを見上げる飼いれいむの頭にぽん、と飼い主の手が置かれた。 虚ろな瞳から涙を流すれいむを覗き込むように、彼は囁く。 「おい、これに懲りたらもう野良の子なんて孕むなよ?何度でも同じことしてやるからな」 とある野良ゆっくり達の話 テンタクルあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る どっちもどっちって感じですね。霊夢も悪いし、飼い主も悪い。 -- 2021-05-28 23 57 58 すごくゆっくりしたいい話 -- 2019-03-29 12 20 56 強盗はゆっくりできないよ。 -- 2018-11-18 17 44 28 まりさめっちゃうざい -- 2016-09-16 00 02 22 ゆわあとってもゆっくりしたぎゃくたいだね -- 2016-07-02 21 01 14 汚物は消毒だ -- 2016-02-27 20 48 42 繝偵Ε繝?ワ繝シ繝シ繝シ繝シ繝シ?∵ア夂黄縺ッ豸域ッ偵□縺√=窶シ? -- 2016-02-27 20 48 12 ゆゆぅーん、凄くゆっくりしたいい話だね‼︎ -- 2016-02-07 22 03 42 糞でいぶをじわじわ嬲り殺したい -- 2015-05-29 17 10 48 れいむ種は滅びていい。 -- 2014-06-12 17 35 20 ゆっくり強盗団ちびゆっくりだったら、普通に潰すしw後、最初のまりさうちで飼いたい後、でいぶは、殺すどやぁ -- 2014-05-24 13 52 44 ゆっくり強盗団ただのアホじゃん! -- 2014-05-02 19 55 18 …ダワナンモイエネー -- 2014-03-29 22 42 51 イイデスネー -- 2013-07-01 21 45 46 ↓ゆっくりの場合は親の餡子を引き継ぐことにより高確率でゲスが遺伝するから飼い主は正しい -- 2013-05-26 18 00 04 飼いれいむを殺さなかったのは偉いけど胎児ゆっくりは可哀想だな。生まれて来る子供に罪は無いだろ。(byワンピース) -- 2012-10-14 00 17 19 強盗団にイラッ☆ときた -- 2012-07-18 00 24 13 最初の魔理沙だけは俺が飼うことにしたから生きてると言うことで、なんか苦労人のサラリーマンみたいで可哀想だから他は飼いゆ含めて殺さず生き地獄を与てやろう寿命で死ぬまで地獄をな -- 2012-06-21 00 32 00 でいぶは死ぬべきなんだねーわかるよー -- 2012-03-26 17 01 51 最初の親まりさ「だけ」な -- 2011-12-22 02 41 41